嗚呼、あこがれの３ナンバー

先日の休日、その事件が起こった。
僕はエイちゃん（友人）の車の助手席に乗っていた。
駅前の交差点で信号待ちをしていた時・・・

ドッガン～グシャ～

爆音と重い衝撃を受けた。

オカマを掘られたのである。

振り返ると・・・・

 

・・・・・・あれ？あれれ？？？　～　～　～

 

 

エイちゃんの家族はみんなフレンドリーで楽しい。

特にエイちゃんの親父！

”養殖モノ”が多いご時勢でエイちゃんの親父は正真正銘の”天然モノ”なのだ。

親　父　　　：「ワシの車も古くなったし、そろそろ新車に買換えするわ！」
　　　　　　　 「次は３ナンバー車や！」
　　　　　　　   （年寄りは３ナンバー車と言えば、ことさらリッチに思い込んでいる）

エイちゃん　：「運転ド下手で車をボコボコにする奴が何言うとんねん！」
　　　　　　  　「カローラかサニーでええねん！」
　　　　　　   　（カローラ、サニーのユーザーの方々、失礼をお許しください）

親　父　　　： 「ほな、３ナンバーのカローラにするわ！」

エイちゃん：　「・・・・・・・・・・・・」

ギャグではなく本人は、いたって本気。

また、エイちゃんの親父は水泳に自信をもっている。

親　父　　　： 「蟹道楽君！ワシは学生時代、“かっぱ”と呼ばれていた男や！」

蟹道楽　　  ： 「学生時代から“かっぱ”のような頭してたんですか？」

親　父　　　：  「コラ～！だれが頭の話しとんねん！」
　　　　　 　　  「話をよく聞け！」
　　　　　　　   「かっぱのように泳ぎが達者やったんや！」

　　　　　　 　  「学生時代、水泳大会はワシの独壇場やった！」
                     「ワシは鉄砲の音と共にプールに飛び込む！」
　　　　　　 　  「ドー！っと　スタートで一気に泳ぐんや！」
　　　　　　 　  「そして、振り返ってみれば・・・フフフ　もう、誰も見えへんのや！」

蟹道楽　　　： 「誰も見えないという事は、おじさんが最下位だったんですか？」

親　父　　　：  「エエかげんせんかい！」
　　　　　　    　「誰もついてこられないほど、ワシの泳ぎは速かったんや！」（激怒）

　　　
　と、いったように、エイちゃんの親父との会話は本当に楽しい。

 

　～　～　～　・・・・あれ？あれれ？？

 

見覚えのある車が・・・・・
見覚えのある顔が・・・・・

なんと、エイちゃんの親父だった！
自分の息子の車にオカマを掘ったのだ。
親父の古いカローラはボンネットが”への字”になっていた。

駅前交差点の通行人は、完全に”観客”に変わってしまっている。

みんな立ち止まって興味津々に成り行きを見つめている。

エイちゃんは車を降りてゆっくりと親父の車に向かった。

もちろん人々はこの２台の車が親子関係ということは夢にも思っていない！

観客全員が完全に”野次馬の目”に変わっている。

特に、エイちゃんのルックスは”こわおもて”なのだ。

また、車は外車（レンジローバー）である。

 

観客達からは”何かが起こる！”という期待感がひしひしと伝わってくる。

 

エイちゃんは親父の運転席のドアを思いっきり開けた。

 

「ボケー！！！！！」

 

・・・と一声、大声で怒鳴って思いっきりドアを閉めた！

そして、ゆっくりと自分の車に戻ってきた。

エイちゃんはそのまま車を発車させた。

一方、野次馬になってしまった駅前交差点の多くの観客達！

 

「え～！これで終わりなの・・・？」
「おもろないやんけ～！！！」
「なぜ？・・なぜなんだ～？、なぜ、これで終わりなんだ～！」

 

観客達は疑問と失望の表情をしていた。

 

日本一あっさりと示談の成立した衝突事故！

 

その夜、エイちゃんの家で家族会議が行われた。（興味があったので僕も参加した）

“アホ、ボケ、カス、間抜け”等々・・・エイちゃんは親父を完膚なきまでに罵った。

エイちゃんは最後に「修理代と査定が下がるから差額も請求するからな！」といった。

エイちゃんの主張は一段落した。

 

黙って聞いていた エイちゃんの親父は少々笑みを浮かべて言った。

 

 

「ワシ、３ナンバー車に買換えすんねん！」

 

                  

 

 

 

エイちゃんにとっては、せつなく悲しい何ともソウルフルな出来事だった・・・

ソウルフルな The Isley Brothers

Mission to Please

• アーティスト: The Isley Brothers
• 出版社/メーカー: Island
• 発売日: 1996/05/14
• メディア: CD

 Isley Brothers　で僕の最も好きなアルバム。
特に４曲目の"tears"　は最高にソウルフルなバラードである。

 

 

Between the Sheets

• アーティスト: The Isley Brothers
• 出版社/メーカー: T Neck
• 発売日: 1990/10/25
• メディア: CD

このアルバムも全篇ソウルフルなバラードで構成されている。
まさしくソウルフルな夜の音楽である。

 

 

 

※ ちなみに、上のナンバープレートはエイちゃんの親父のものではありません。
　　蟹道楽の１号のＣＲ－Ｖの写真です。
　　エイちゃんの親父は、家族には相談無くマークＸを発注したようです。

コメント 35

笑いましたね。
３ナンバーへの憧れって確かにありました。
フェアレディ２４０Zに乗りたいと思ったことがありましたが、３ナンバーの車税の高さに金持ちしか乗れないんだなぁ・・・と、思いました。
マークXですか。追突の成果ですねぇ（爆）
by 2ndLT (2007-03-24 05:43) 

ドアを開けて叫んだその後が言えない「エイちゃん」のいきどおり
を考えると、とても切なくなりますが・・・（大笑
なんともポジティブな親父さんですな。
私も３ナンバーのカローラに乗ってみたい。（爆
by たいへー (2007-03-24 07:56) 

あ、息子の車や！
おいおい、待たんかい！
で、そのようになったんでしょうね。
by koto (2007-03-24 08:53) 

いや～笑い転げました。
第２弾、第３弾を期待しています。
この親父さんなら、人生何があっても
わぁつはっはっ～っと乗り切っちゃいそうですね。
ちなみに私の兄は、自分の運転する車に轢かれました。＾＾
by のらりくらり (2007-03-24 09:30) 

いやいや、大阪っぽいなぁ～。笑い転げてしまいましたよ。
笑っちゃいけない事故だったのかもしれないけど・・・こんな事ってあるもんなんですねぇ～（爆
by ベアトラック (2007-03-24 09:37) 

何か凄い！話ですね。昔中日の宇野さんが例のヘッドバッドの後、怒り過ぎたのを反省した、星野さんがあの試合の後宇野さんを食事に誘って車を駐車場から出そ～としたら、今回の投稿みたいに後ろから宇野さんにどっか～んとオカマをホラレッタって話ありますけど。・・・それに何となく似てますね。
by ab-ovo (2007-03-24 10:03) 

この場合、蟹道楽さんはボケですか？
エイちゃんパパが突っ込みで、顛末を確かめに行った
蟹さんは野次馬ということですね～♪
やっぱここん家はオモシロイ!!!
大ファンです♪＾＾
by かおり (2007-03-24 12:24) 

奥さんで～す。
面白い面白い！！！お腹痛い！！
「エイちゃん親父」さんも「エイちゃん」も何故か家族会議に参加する蟹さんも・・・
あるんですねー、こういう事って。
ワタクシ事ですが、2歳頃バックして来る父の車に轢かれたらしいです。
車輪の間にはまったおかげで、無傷でしたが。

フフフ・・とうとう出ましたね、 Isley Brothers ！
「Between the Sheets」美しく、イヤらしく、くせになる、黄金期の最高傑作ですね。
「tears」は、私も素晴らしい曲だと思います。たしかBabyfaceが関わっていますよね。
後期の Isley Brothersは、残念ながらじっくり聴いていないのですが、新しいことをドンドン取り入れて、パワーアップしていくなんて、素敵な歳の取り方ですよね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂｙ　ベア妻
by ベアトラック (2007-03-24 12:27) 

ありえないような出来事（゜□゜）!!お怪我がなくて幸いでしたね！
ギャラリーは納得いかなかった？野次馬根性が不完全燃焼みたいな＾＾;
嫁とその義父が同じ日に事故起こして警察でかち合う・・・と言った話を最近知り合いに聞きましたが、それも衝撃的ですよね(ーー;)
by ぐれなでぃん (2007-03-24 12:59) 

2ndLTさん
フェアレディ２４０Z、この頃のフェアレディは色気があってこれぞスポーツカーって感じでした。ほんと、カッコよかったです！
この頃の日産はフェアレディ４３２ZとかハコスカＧＴＲとか暴力的な車を作ってましたね！日産が一番輝いていた時代でしょう！
昔の３ナンバー車はシャレにならないほど税金が高かった！
この時代のことを憶えている人も少なくなりつつあります。
by 蟹道楽 (2007-03-24 19:47) 

たいへーさん
エイちゃんは車のなかで、親父のアホさかげんを嘆いておりました！そして
「オレの車はキズモノになってもうた～」と嘆く姿は・・・笑いをそそりました。
いや、親父はポジティブというか・・・単に天然モノです。
３ナンバーのカローラ！発売されたら・・・買う人はいるのでしょうか？
by 蟹道楽 (2007-03-24 19:52) 

kotoさん
あっ！息子の車や！
と思って赤い高級車にオカマ掘らないように気をつけてください！
やってしまったら、せっかく息子さんから帰ってきた頭金の３倍は請求されるでしょう！
by 蟹道楽 (2007-03-24 19:56) 

のらりくらりさん
この親父は人生を乗り切るという感覚は無いでしょう。
いつも、何～にも考えていないような人です。
見ていて悩みってあるんだろうか？と思ってしまいます。
ただ、裏表が全く無い、凄く良い人です。
”善人”というのはこういう人のことを言うのだろうな！っていつも思います。
by 蟹道楽 (2007-03-24 20:00) 

ベアトラック さん
十分に笑って頂く事故でございます。
正直、事故の瞬間から、家族会議までの間中、僕は笑いが止まりませんでした。
さすが、エイちゃんの親父！エエ味出しまくり！
エイちゃんの家族も全員、笑いを押し殺していました！
by 蟹道楽 (2007-03-24 20:06) 

ab-ovoさん
中日の宇野のヘッドバッド事件！
懐かしいです！
あのプレーも笑わして頂きましたが、星野さんの車にカマ掘ったということは全く知りませんでした。
宇野らしいですね！
そういえば星野さんは長年中日でしたね～
僕の中ではすでに、”星野さんは我がタイガースの人！”としか思えなくなっています。
by 蟹道楽 (2007-03-24 20:11) 

青い花 さん
エイちゃんの親父とコントなんて・・・恐れ多くてそんなことは出来ません！
僕らと違って”雲の上の人”です。レベルが違い過ぎますよ！
野次馬？
いえいえ、エイちゃんの車でエイちゃん家に帰ってきてそのまま夕飯（酒付き）を頂きながら、家族会議を楽しませて頂きました。
エイちゃんの家では勝手に冷蔵庫の牛乳を飲める仲ですから！
by 蟹道楽 (2007-03-24 20:16) 

ベア妻様
バックして来るお父様の車に轢かれたとは！
いや～！一歩間違えばＴＶのニュースに出てましたね～
こういう事があって無事な人は凄く長生きするそうですよ！
さすが、ベア妻様！
Isley Brothersに反応してくれましたね！
しかし、Between the SheetsのＣＤジャケットが許せません！
何や！これは！僕はＬＰ時代のものですが、「いやらしさ」が全く出てないませんよね！
Isley Brothersって基本的に昔から何も変わっていません。
まるでストーンズのようです。
最近のIsley BrothersではBaby Makin' Music は素晴しいです！
多分気に入って頂けると思います！
by 蟹道楽 (2007-03-24 20:24) 

ぐれなでぃんさん
こういう事ってあるんですよ！
まあ、エイちゃんのいえの近くの駅前交差点でしたからね！
しかし、やっぱ、レンジローバー！
親父のカローラは前面がボコボコになりボンネットもへの字になってましたが、ローバーはバンパー以外はあまり壊れてないようでした。（僕が見た限り！）
多分、この事故で僕が野次馬だったとしたら、あまりに拍子抜けし過ぎて怒っていたと思いますw
by 蟹道楽 (2007-03-24 20:30) 

当事者同士には笑い事では済まされない部分もあるのでしょうが、こみ上げてくる笑いを抑えられませんでした。しかも、温かい気持ちになっているのが不思議です。いいなあ、こんな話は。

The Isley Brothersは10年前に大阪ブルーノートでライブを観たのですが、そのあまりのド迫力にぶちのめされました。エナメルの靴に白いステッキは健在で、こんなエモーショナルなヴォーカルはかつて聴いたことがありませんでした。弟のギターもしつこくねちっこく、これまた最高でした。
by 鯉三 (2007-03-25 01:06) 

鯉三さん
ありがとうございます。
この度紹介した家族は鯉三さんのおっしゃる通り”温かい家族”なんです。もう長い付き合いで家族ぐるみのお付き合いをさせていただいておりますが、僕のことも家族のように迎えてくれます。
この度のことも笑い話として紹介できるほど、素晴しい家族です。

Isley Brothersのライブを観られたのですか！
羨ましいですね！
僕はまだ一度も観ていませんね。
ホント、エモーショナルなヴォーカルなんでしょうね！
もうお年なんでぜひとも観てみたいですね。

ところで、ブライアンフェリーのニューアルバムですが、発売日に購入しました。僕の感想を書こうと思いましたが・・・
やはり鯉三さんに書いて頂きたいと思っております！
楽しみにしています！
by 蟹道楽 (2007-03-25 02:11) 

☆ カローラを３ナンバーにする方法→オーバーフェンダーをつける。

☆ これは現行の道交法では完全に合法（のはず）。カローラの全幅は５ナンバー枠一杯なので簡単に３ナンバー化できます。しかも自動車税は安い！（きょうびのカローラは1800CCまであります）

☆ 『Baby Makin' Music』～聴いています。アイズレーも事実上独りきりですからね。しかし50年続いたバンドです。Ｒ＆Ｂ，ソウル，ファンク，ブラック･ミュージックの頭上に燦然と輝く最高のバンドですね。ではでは(^o^)/~~~。
by deacon_blue (2007-03-25 14:15) 

deacon_blue さん
ありがとうございます。
そうですか！
カローラの３ナンバー化は結構容易に出来るんですね！
解っていたら、親父の古いカローラを３ナンバーにしたかった！ｗ

Isley Brothersは完全に完成されたスタイルですから、生きている限りいつ何時アルバムをつくろうと、Isley なんですよね！
deacon_blue さんのおっしゃる通りブラック･ミュージックの頭上に燦然と輝く最高のバンドです！
by 蟹道楽 (2007-03-25 23:52) 

再びおじゃまします。
フェリーの新譜、手に入るのがまだ先の話なので、ぜひ先に蟹道楽さんの感想を記事でお読みしたいです。
by 鯉三 (2007-03-26 02:12) 

こんにちは。蟹道楽さんと、おじさんの会話もさることながら、何と家族どうしの事故・・・それから音楽へとつなげていかれていて、とても楽しい記事でした。事故を起こされた方々は、笑うに笑えないでしょうけど、滅多にありえない、家族どおしの事故でしたね。怪我はなかったんでしょうか？少し気になりましたけど？
by sweet_grass2006 (2007-03-26 22:35) 

鯉三 さん
こんばんは。
今週から来週にかけて非常に仕事が忙しい時期なので、記事の更新は難しいかもしれません。
・・・んんん、鯉三 さんの方が的確な評価をされるでしょう。
by 蟹道楽 (2007-03-29 00:27) 

sweet_grass2006さん
事故を起こした２人以外の家族は笑ってておりました。
コメントを頂いた”ベアトラ妻さん”や”のらりくらりさん”のお兄様←（自分の車にひかれた？”と家族同士に事故って結構あるのかもしれません。

ご心配ありがとうございます。
怪我は全くありませんでした！
by 蟹道楽 (2007-03-29 00:35) 

jin-yumaさん
いつもありがとうございます。
by 蟹道楽 (2007-03-29 00:35) 

とりあえず生でお逢いしたい(。・_・。)ノ
by (。・_・。)２ｋ (2007-03-30 13:30) 

ふーむむ、、レンジにカローラがでっか。。。かないっこないよなー。
車に関しては、親子逆転だなー。
で、クルマもだけど、人間の方は双方とも大丈夫だったのかしら？？。
by norman (2007-03-30 16:35) 

事故あぶないですので、気を付けてくださいね。
by megumi (2007-04-01 13:51) 

2Ｋさん
おもろ過ぎて生で見たらビックリしますよ！
by 蟹道楽 (2007-04-01 23:45) 

normanさん
ピンピンしております。
カローラ君は直すには金がかかり過ぎてバイバイになりました。
まあ、あの親父を超えることは出来ないでしょう。
by 蟹道楽 (2007-04-01 23:46) 

megumiさん
お久しぶりです。
ご心配ありがとうございます。
みんな全く何ともありませんでした！
by 蟹道楽 (2007-04-01 23:48) 

高級車やないですかぁーっ　金もっちやなぁ～　(笑)
by a-k-i (2007-04-27 10:01) 

a-k-iさん
リッチ・・・
う～ん、オヤジはリッチマンですが、本人はリッチではないですね。
よくいる、”車が命！”の奴です！
他には何にも持っておりません！
by 蟹道楽 (2007-04-29 00:26)