Dejavu [Bossa nova]
昔、よく聴いていた曲、しかし時を経て忘れてしまっている曲。
そんな曲を突然に聴きたくなることがある。
先日、阪神高速の湾岸線を走った。
梅雨といえども、天気の良い日はもう夏の陽射しになっている。
海岸線から見える海はもう夏の海である。
海を横目に走っていると、高校時代FMでエアチェックした南佳孝のライブを
無性に聴きたくなった。
しかし、かなり以前に録音したテープを探すのは苦労するのである。
また、なかなか見つからないものに限って無性に聴きたくなるものだ。
就寝前に突然このような感情になってしまうと、もう眠れない。
みんな寝静まった丑の刻になっても、ひたすら探してしまうのである。
僕が高校生の頃、南佳孝は角川映画の『スローなブギにしてくれ』のタイトル曲を
大ヒットさせ、ついには人気番組のザ・ベストテンに出演もした。
ところがあの頃のザ・ベストテンは歌謡曲が中心の番組。
南佳孝のようなミュージシャンのでる番組ではなかった。
歌謡曲=アイドル歌手、つまりルックスが大きなポイントになる。
初出演した南佳孝。
しかしあのルックスがタタってか、翌週には圏外に落ちてしまった悲しい過去がある。
(とは言っても我が大学の大先輩・・・・・・)
僕も『スローなブギにしてくれ』から南佳孝に興味を持った。
その頃、タイムリーにもNHKFMで一時間番組の南佳孝スタジオライブが
放送されエアチェックしたのだった。
『スローなブギにしてくれ』しか知らなかった僕はこの放送で南佳孝の魅力である
ボッサフィーリングを感じる事が出来た。
それが、この度聴きたくなった『デ・ジャヴー』と『Sleeping Lady』だったのだ。
高校生の時、まだボサノバという音楽を知らなかった僕にとってこのスタジオライブ
で聴いた『デ・ジャヴー』は正に僕の好みの音楽スタイルだった。
また『Sleeping Lady』もサウダージ感溢れる音なのである。
その日の夜、やはり丑の刻まで、この南佳孝ライブのテープを探し続けた。
やっと見つけたエアチェックのテープ。
この『デ・ジャヴー』こそ僕のボサノバの入口だったという事を改めて認識した。
南佳孝といえば、一般的には『スローなブギにしてくれ』かもしれない。
しかしその昔、ザ・ベストテンに出演した時の違和感のように南佳孝の本当の姿は、
『スローなブギにしてくれ』という大衆ウケする曲ではなくて、このNHKFMライブの様な
”けだるい”ボッサフィーリングだと思うのだ。
このテープはステレオラジカセで録音した為、ドルビー録音ではない。
ヒス・ノイズもかなり目立ち、録音状態も良くない。
極端に言えば「AMラジオに毛を生やした」程度の音なのである。
高校時代、お小遣いも少ないので最も安いテープを使っていた。
このテープも年代モノである。
いつトラブルがあっても不思議ではない。
ということで、CDにコピーする事にした。
ただし、少しでもマシな状態でCDに残したいのでグラフィックイコライザー
で音質補正をしてみたが、やはり素人の音質補正には限界があった。
デ・ジャヴー (NHKFMライブ) / 南佳孝
この”けだるさ”がたまらなく心地良い。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
Sleeping Lady (NHKFMライブ) / 南佳孝
この曲も夏の海を感じなら聴きたい曲である。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
南佳孝のボサノバアルバム。
やはり、この人の声はボサノバによく合うのである。
CORCOVADO / 南佳孝
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
エアチェックしたテープを聴く時の、あの緊張感。
いつピンチローラーにからまるか・・・冷や汗モノですよね。
でも、そんな怖さを超越するほど、思い出の音は良いものです。
CDに起こしたテープとはいえ、やっぱり捨てられないなぁ。
by たいへー (2008-07-06 08:20)
ウォンチュ~♪
音楽を聴きながら仕事をしていました。彼の大ファンがひとりいたので、よくかかってましたよ。
「スローな・・」の映画も観に行ったし、
そのときには試写会だったのかな・・?南佳孝ミニコンサートもあったんですよ~!
だれかが、「和田アキ子の声に似てるね。」と言ってから、もう和田アキ子にしか聞こえなくなりました・・・
by koto (2008-07-06 09:02)
エアチェックしたテープ・・・おお~、何と昭和な響き!懐かしいですねぇ。
そういえば、四半世紀以上前、渋谷のセンター街のベーリーストックマンに助っ人アルバイトとして勤務した時、南佳孝氏に接客してジーンズを買っていただいたことがありました。あのまんまの雰囲気&ルックスでしたよ。
by ベアトラック (2008-07-06 17:08)
テープにとってたのは、クラシックとオールディーズ。
思いっきり母の影響でしたが、間違って重ねてとってしまった想い出も。
あのテープはどこへ行っちゃったかしら?
by しゃおたお (2008-07-06 22:16)
ブルー・ヌード、よさげですねぇ。
聴いてみたくなりなした。
ボサノバが恋しくなると、夏ですね!
by bluebird (2008-07-07 19:54)
たいへーさん
LPを録音したものならまだいいのですが、FMのライブ音源など二度と聴けないものが多いテープは本当に気を使います。
以前の記事でも書いたようにピンチローラに絡まってしわだらけになったテープの姿を想像しただけで倒れそうになります。
by 蟹道楽 (2008-07-08 00:18)
kotoさん
和田アキコとは今まで考えた事がありませんでした。
そう言われてスローなブギにしてくれを聴くとそんな感じもしないではありませんが、和田アキコのようなパンチがありません。
しかし、そんな事言われると・・・
和田アキコの顔が・・・・・いらん事言わんとってください!!!
by 蟹道楽 (2008-07-08 00:21)
Qooさん
ありがとうございます。
by 蟹道楽 (2008-07-08 00:22)
ベアトラックさん
おお、渋谷センター街!懐かしいですね~わがホームグランドでしたね。
吐くまで飲んで東横線の始発でよく帰ってました。いい時代でした。
今はガキの”汚染”された街のようですね。
僕は学生時代、六本木WAVEでナベサダを見ました。
by 蟹道楽 (2008-07-08 00:27)
xml_xslさん
ありがとうございます。
by 蟹道楽 (2008-07-08 00:27)
しゃおたお さん
クラシックとオールディーズとはさすがにお嬢様ですね~
クラシックを録音するには演奏が長すぎて90分とか120分テープでないとダメだったのですね。
そうなると、またまたテープがカセットデッキに巻きこまれる悲劇が起こりやすくなるのです。
by 蟹道楽 (2008-07-08 00:30)
bluebirdさん
~いまだに奥さんと呼んでしまいそうです。
こちらは暑くなってきましたよ。
今日も35度くらいになっていました。
ボサノバの季節になってきました。
地球温暖化防止の一環として、エアコンをつけるよりボサノバを聴いて気持ちだけでも涼しみましょう!
by 蟹道楽 (2008-07-08 00:34)
あの want you~♪で始まるインパクト強しの曲のお方なのですね~
デ・ジャヴーは泳いだ後の疲労感のようなけだるさを感じました。
あ、でも想像の中で。しかも静かな南の海で(笑)
暑さに疲れた頃、大滝龍一のカナリア・アイランドに飛びます。想像で 笑)
by ぐれなでぃん (2008-07-08 12:52)
高校時代に片岡義男を何冊か読んでましたが
後輩に貸したまま1冊も帰ってこない・・・
映画は観なかったな~
by 青い花 (2008-07-08 15:46)
ぐれなでぃん さん
まさにその”けだるさ”こそこの曲の魅力なのです。
泳いだ後の疲労感というのが具体的で解りやすいです!
カナリアアイランドももちろん僕は大好きです!
by 蟹道楽 (2008-07-14 00:28)
青い花 さん
僕もこの頃、片岡義男の小説をいくつか読んだ記憶があります。
映画の『スローな・・・』は何年か経って観ましたが、イマイチ印象に残っていませんね。
by 蟹道楽 (2008-07-14 00:30)
南佳孝の声とボーカルのスタイルはとても好きです。
井上陽水のような泥臭さはないものの、ラテンやジャズっぽい歌を自分のものにしてしまうのが上手ですね。
by 鯉三 (2008-07-14 01:29)
鯉三さん
南佳孝は地味ながら 良い作品を作りつづけていると思います。
おっしゃる通りボサノバやラテンやジャズをベースにしっかり南佳孝
の味をだしていますね。
自分の色を持ったミュージシャンはやはり長生きですね。
by 蟹道楽 (2008-07-17 01:03)
私もFMで南佳孝さんのこの2曲をテープに録音して聴いていました。
ふと、デジャブ―、Sleeping Lady を聴きたいなと思って
ネットで調べたら ここにたどり着きました。
ほんと嬉しいです。ありがとうございます<(_ _)>
by 嬉しいです。 (2018-09-14 14:18)
確か、このときに涙のステラ?というような曲も
あったと思うのですが?
聞いたです。
by 涙のステラ? (2018-09-14 14:42)
すいません、名前のところが
タイトルだと思ってました<(_ _)>
by Ki (2018-09-14 14:43)