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高1の頃・・・(IN THROUGH THE OUT DOOR の想い出) [ROCK]

LED ZEPPELIN の『デフィニティヴ・ボックスセット』を買ってしまった。

   ZEP BOX.jpg

ご覧のとおりZEPの全オリジナルアルバムを紙ジャケCDでまとめたボックスである。

オヤジ相手のコレクターズアイテムだ!という批判的な意見が多い今回のBOX。

『再発盤のボックスが¥28,000とは詐欺のような価格設定だ!』

・・・と解っていながらもSHM-CDに釣られて買ってしまったのである。

とはいえLP世代の我々にとっては紙ジャケは楽しいものである。
紙ジャケの一番のメリットは通常のプラケースより収納スペースを取らない。
その反面、ビニール袋に収納するためにCDを取り出し難いデメリットもある。

まして今回のようなボックスセットは余計にCDを取り出し難いのである。

今までの経験上、ボックスセットは購入した満足感は大きいが『CDを聴く』と
いう本来の目的から遠退いていくことが多々あるのだ。

10年以上前にもリマスタリングと同時にZEPの紙ジャケが発売された。
それに比べて特に今回の紙ジャケは出来が良いのである。

特に目を引いたのが『インスルージ・アウト・ドア』
LP発売当初、5種類のジャケットがありアルバムは茶色の外袋に入っているので
購入するまでどのジャケットに当たるか解らないというものだった。

今回のボックスセットでは5種類のジャケットが特典として付いているのだ。

『インスルージ・アウト・ドア』はZEPの最後のアルバムであり、またZEPファン
の間では最も評価の低いアルバムである。

しかし僕にとってはZEPをリアルタイムで体験した思い出深いアルバムなのだ。

高校一年の時、発売日にこのアルバムを買って興奮して聴いた事は忘れられない。

ZEPのニューアルバムを発売日に聴くのだ!

興奮しないわけがない!!!


『インスルージ~』の5種類のジャケットを見て高校時代のある事を思い出した・・・

 

高校時代、ロック好きの仲間でU田という友人がいた。
彼は成績優秀で校内の成績は常に上位5番以内に入っていた。
成績が優秀な人物は『面白味のないガリ勉タイプ』というのがお決まりだった。
また、我々のような『アホは相手にしない』人物が多かったように感じる。

しかし、U田は違ったのだ。
勉強は出来るがマヌケだったのだ。
どこかヌケていたので、常に我々の『おもちゃ』になっていたのだ。

高校1年の頃、U田は自転車通学をしていた。
U田の家は学校の裏門に近かったので、自転車を裏門の隅に隠すように置いていた。

高校の裏門周辺は人通りがほとんど無かった。
我々はこっそり、U田の自転車にイタズラをして楽しんでいた。
ひとけの少ない裏門は我々”工作員”としては人目につかず作業がし易い。

イタズラとしては・・・
① 自転車のハンドルを反対に向けて固定する。
② ブレーキのグリップを真上向けて取付ける。
③ 仲間の家で飼ってたネコのウコを自転車のカゴに入れる。
・・・等々、かわいいイタズラだった。

そして仕上にU田の様子を校舎の陰から観察して楽しんでいたのだった。

ある日の事、我々はU田の自転車のサドルを外して盗んだことがあった。

その日も陰に隠れてU田の様子を見ていたのだ。

自転車に乗ろうとしたU田、しかし彼はサドルが無い事に気が付かなかった。
彼は助走をつけてサドルの無い自転車に飛び乗った。

無常にも座った所はサドルが抜き取られた鉄パイプの部分だった。

その瞬間!

「ウゲッ・・・」という言葉にならない声を上げてU田は自転車から転げ落ちた。

パイプの部分が見事に水戸黄門に刺さったのだろう、U田は黄門サマのあたりを
手で押さえて苦しんでいた。

しばらくして痛みも治まったのか。U田は起き上がった。
何が起こったのか解らない表情で自分の自転車のサドル付近を眺めていた。
そして、まわりをキョロキョロ眺めながら自転車のサドルを探し始めたのだった。
もちろんサドルを見つけることなど出来ない。
諦めたU田は黄門サマを押さえながらトボトボと自転車を押して帰っていった。

今にして思えば危険極まりないイタズラだが、何分我々はアホな高校生である。

この光景を見て死ぬほど笑ったのだ。

さて、このように楽しい光景を見た我々は次のイタズラに行き詰ってしまった。

結局、行き詰った我々はU田の自転車をバラバラに分解したのだった。

その日、U田は無残にもバラバラになった自分の自転車をしばらく眺めていた。
そしてあきらめたのか自転車を放置して帰ろうとした。

すると、近所のジイさんがU田を呼び止めた。

ジイさん : 『おい!それ、お前の自転車とちがうか?』
U田       :
『ハァ・・・・・』
ジイさん : 『こらぁぁぁ~!』
        『先週、町内会でワシらがこの辺を掃除したばかりやねん!』
        『ゴミをほかすな~!ちゃんと片付けんかい!』
U田       : 『すんません・・・』

彼は誤ってバラバラになった自転車を片付け始めたのだった。

その日以来、U田は歩いて学校に通うようになった。

 

 

この度再発された『インスルージ・アウト・ドア』
LP発売当初の内袋は『水をかけると変化する内袋』だったが、今回の再発盤は
この内袋を忠実に再現しているのだ。

ZEPファンだったU田も『インスルージ・アウト・ドア』のLPを買っていた。
そして彼は”水をかけると変化する内袋”を試したのだった。
マヌケなU田は内袋を水の中に長時間入れすぎた為、ボロボロになってしまった。

それを見た僕は内袋に水をかけることはしなかった。


その後、成績優秀なU田は現役で京都にある某有名国立大学に進学して、現在は
某省の役人になっている。

数年前、同窓会で盛り上がり3次会でキャバクラに行った。

大学を卒業してもエリート役人になっても、U田の立場は以前と変わらない。
我々にとってU田は高校時代と同じようにみんなの『おもちゃ』だったのだ。

『お前の給料は我々の血税や!』
『お前が食えるのは我々が働いて稼いでいるおかげや!』
『感謝の気持ちを具体的にしめせ!!!』・・・等々

結局、その日のキャバクラ代のン万円、全額をU田に払わしたのだった。


その日以来、同窓会はもちろんの事、U田は我々の前に姿を現さなくなった。

 

 

 『IN THROUGH THE OUT DOOR』の最後を飾る美しいバラード。
 LED ZEPPELIN  /  I'M GONNA CRAWL

 

 
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無念!見逃してしまった閉会式 [ROCK]

北京オリンピックが終わってずいぶんと時間が経ったように感じる。
特にオリンピックに思い入れは無いのだが、無念に感じることがある。

それは閉会式を見逃した事なのだ。

全く知らなかった。

Jimmy Page が閉会式に出ていたなんて!!!

以前、びっけさんの記事で初めて知った時は我が目を疑ってしまったのだ。

4年後はロンドンオリンピックという事を考えれば Jimmy Page(英国人)が出演する
のは解らないでもない。

しかし、Led Zeppelin が全盛期の頃ならまだしも何で今さらJimmy Pageなのか?
中国のオリンピック関係者に Led Zeppelin ファンがいたのだろうか?

それにもまして驚いたのは中国が建国以来、最も重要な行事であるオリンピック
の閉会式というセレモニーにハードロックを演奏させたということである。

そもそも、中国ではロックをプロテストソングとして禁止されていた時期もある。

今や経済では資本主義といえる中国も政治的には共産主義国である。
最近でこそ中国人は人民服は着てないが僕が学生時代は人民服を着ていた国なのだ。
開かれつつある国といっても、やはり一党独裁の国としてのイメージが強いのである。


中国のロックといえば80年代初頭に『龍(ドラゴンズ)』というバンドがあった。

  dragon.jpg

『中国人民パンクバンド ついに登場!!』

 ”再生用機器のテクノロジーの上にアグラをかき
  個性をなくしてしまった日本のバンドへの挑戦!”

といったLPの広告がロック雑誌に掲載されていた。


※ちなみにシングルカットもあったのだ。

『龍』  /  熱烈火焔  (凄いとしか言えない演奏が笑える)

このバンドのアルバムとして確認できるのは『龍革命』というLP一枚だけ。
(もちろん廃盤で、よほどの事が無い限りCDで再発されることもないだろう)
その中にはピストルズの「Anarchy in the UK」とストーンズの「Get off My Cloud」
の2曲をカバーしている。

なかでも「Anarchy in the UK」は”名演”(迷演)だった。

ボーカルは全く英語の歌詞を知らなかったのだろう。
曲にあわせて、「あぁ~ええぇ~あぁぁぁぁぁ~」と叫んでいるだけなのだ。

初めて聴いたのは渋谷陽一のNHKFMサウンドストリートだったと思う。

「これこそパンクだ!」 と爆笑したものだった。

レコード会社はニューウエーブバンドとして売ろうとしたのだろうが、やはりこのLP
に¥2800を払う人はいなかったのだろう、すぐに忘れられてしまった。

もちろん僕もこのLPを¥2800払った訳ではない。
大学時代、渋谷のディスクユニオンで中古盤をシャレで購入(¥500程度)した。


このバンド、実は存在しないという説がある。
確かにレコード会社が企画して香港周辺で録音した『いかものバンド』とも思える。
そもそもあの時代の中国でROCKの録音をすることは考え難い。
また、バンド名が『龍』というのもいかにも胡散臭い。

また一方ではメンバーは矯正施設に何度も入れられたとか、ロックを演奏してレコードを
出した事で死刑になったという話もある。

もし「80年代のあの中国」でこのバンドが本当に存在していたなら、これはある意味
パンクそのものだろう。
本当ならこのバンドに比べれば Sex Pistols なんか、”甘ちゃんの青二才”である。

 

 

  Jimmy Page.JPG

無念にも見逃したJimmy Page が出演した北京オリンピックの閉会式。

オリンピックで『開かれた国』ということを世界にアピールしたかった中国政府。

どうせなら Sex Pistols のJohnny Rotten を出演させて『Anarchy in the UK』を
歌わせたらもっと面白かったのに・・・と不謹慎なことを考えてしまうのである。

  Sex_Pistols.jpg


いまだに爆笑させられる名演(迷演)!!!
『龍』  /  「Anarchy in the UK」


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おおらかな心で・・・ [ROCK]

以前書いたローリングストーンズのシャインアライトの記事。


お得意様の方々は憶えて頂いているかもしれない。

高音質CDであるSHM-CD仕様の”シャインアライト”を購入した記事である。

あの時、SHM-CDと通常盤CDとの比較が出来なかったため悶々していた。

通常盤も買って比較すれば解る事だが、同じCDを2枚買うのはアホらしい。
(それも、音質の劣ると考えられるものである)

しかし、ついに幸運にもSHM-CDと通常盤CDとの比較が出来たのだ。

 

ある日、友人の坊主H(真言宗) (ストーンズ大阪公演同行者)とレコード屋に行った。

驚くべき事にストーンズフリークの坊主Hはシャインアライトをまだ購入していなかった。

そして今、まさにシャインアライトのCDを購入しようとしているのだ!!!

”おお、これは、神がくれたチャンス!”

”坊主Hには絶対に通常盤を買わせてやろう!”

蟹道楽の中のあくまが囁いたのだった。

                       


SHM-CDの存在を知らない坊主H・・・・・・


輸入盤、日本盤、そしてSHM-CDの3種類を見ていた時。

『この値段CD、何でこんなに高いねん!』

とSHM-CDを手にとって言っているのだ。

そして、坊主Hはあっさりと一番安い輸入盤を手にしたのだった。

”おお、労せずに思いがかなった!” ・・・と喜ぶ蟹道楽!

ところが何を狂ったのか、坊主Hはまた、SHM-CDを手にしたのだった。

『この高いCDは限定盤やな~、なんか特典が付いとるんかいな?』

といいながら、繁々とSHM-CDを見ているのだ。

そもそも、坊主Hは性格も大雑把で音質が解るほどデリケートではない。

”細かい事は気にせず、早よ通常盤を買えや!” (蟹道楽心の叫び!)

と思っていると坊主Hが話し掛けてきたのだ・・・


坊主H  : 『おい、この限定盤というのは何やねん?』

蟹道楽 : 『・・・なんちゅうか、CD盤の素材が違うんや!』 (キレのない答え)

坊主H : 『素材?それがなんやねん?ええ事あるのか?』 (鋭い質問)

蟹道楽 : 『まあ、音が良い・・・と言う人も・・いるかも・・・』 (全くキレがない)

そして坊主Hは核心を突いてきたではないか!

坊主H  : 『蟹道楽は、どれ買うたんや!』

これはきびしい質問である。

一番聞かれたくない質問だったがウソは言えない。
また、仮にウソをついて『輸入盤だ!』と答えた暁には、坊主Hのことである。

『お前、セコいな~、ワシはストーンズなら金に糸目つけへん!』

と言いかねない・・・奴は昔からそういうひねくれた性格なのだ。

ということで、僕はSHM-CDを買ったということを告げた。

しばし、考えていた坊主H。

坊主H  : 『音が良い・・・ホンマか?マユツバやな!』
         『蟹道楽、どうや?音良かったんかいな?』 (胸元をえぐられる質問)

蟹道楽  : 『いや~比較してないんで・・・・・・』 (完全にひるんでいる蟹道楽)
        『寺の境内で大音響で聴いたらどれも一緒のような気が・・・』

坊主H  : 『まあ、一番安いヤツでええわ!』

と言って輸入盤を手にしたのであった!


”エライ!さすが、男らしい!”

”キミは昔から細かい事を全く気にしないおおらかな人だ!”

”キミはホントにええ僧侶になるで!”


という事でSHM-CDと通常盤CDとの比較が出来たのだ。

感想としては正直、ここまで音質の差があったとは思わなかった。
生々しさが全く違うのである。

それは、坊主Hの一般的なステレオでも確認は出来た。
ただし、ミニコンポと称するステレオでは全くダメだった。
ミニコンはコストをかけずに”それらしい音”に味付けしている。
つまり、高音と低音をかなりブーストしているのだ。

そのため、SHM-CDでは逆に音がキツく感じてしまう事があった。

細かい事を全く気にしない坊主H。

『おい、蟹道楽!SHM-CDの方が音、ええんとちゃう?』

『何か、SHM-CDの方が臨場感があるように聴こえるが・・・』

SHM-CDと通常盤CDとを聴き比べてすぐに言い出したのだ。


そんな些細な事を気にしてはいけない!

キミは細かいことを気にしない男やろ!

おおらかな心でなければ立派な僧侶にはなれないぞ!

 

 

 

 

このアルバムは絶対にお買い得である。
ベルベットアンダーグランド~ロッドスチュアート~スタイルカウンシル等々
17曲を集めたオムニバス盤なのだ。
それだけではない、通常盤CDも付いてSHM-CDとの比較もできるのだ。

それで、なんと定価¥1,000也

聴き比べた後、通常盤は車に乗せれば良いドライブミュージックにもなる。

これがSHM-CDだ!ロックで聴き比べる体験サンプラー

これがSHM-CDだ!ロックで聴き比べる体験サンプラー

  • アーティスト: オムニバス,ムーディー・ブルース,KISS,スリー・ドッグ・ナイト,レインボー,エルヴィス・コステロ,ザ・スタイル・カウンシル,シェリル・クロウ,エクストリーム,ヴェルヴェット・アンダーグラウンド,ロッド・スチュワート
  • 出版社/メーカー: UNIVERSAL INTERNATIONAL(P)(M)
  • 発売日: 2008/05/28
  • メディア: CD

 

SHM-CDの音の良さに感動して涙しているジャケット!(だと思っていた)

SHM-CDサンプラー.jpg

しかし坊主Hが言うには・・・

『ひっくり返って後頭部を強打して泣いてるだけや!』

・・・・・

坊主Hは本当におおらかな良い僧侶になれるのだろうか?


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新緑の音 [ROCK]

新緑の頃、この時期はネオアコースティック(以下ネオアコ)を聴きたくなる。

ご存知の方も多いだろうが、ネオアコとは1980年代に流行ったロックである。
パンクほどではないが、メッセージ性を持ちながらも音はさわやかで瑞々しい。

英語が解らない僕にとって、所詮メッセージはどうでもよくて、瑞々しくて新鮮
な音の感触が好きだった。

僕が大学に入学した1980年初頭がネオアコの全盛期。

大学浪人という不自由な期間(ほとんど勉強はしなかった・・)を経ての進学。
その上、上京ということも手伝って、この頃はたいへん開放的な気分だった。

初めて過ごす東京の春はまぶしく、新しい生活に心ときめいたものだった。

その頃よく聴いたのがアズテックカメラやスミスといったネオアコのグループ。
そもそも、ネオアコ系の音は爽快なギター・サウンドとさわやかなメロディー。

『ああ、青春やな~』 と感じてしまうのである。

そんな思い出もあり、春から初夏にかけて僕はネオアコを聴きたくなるのである。


FM東京系列の番組で"松任谷由実Sweet Discovery"という番組がある。
先週の日曜日にネオアコの特集をやっていた。
今までじっくり聴いたことが無かったが、偶然車の中で聞いたのだ。

その番組でユーミンがネオアコについてのコメントをしていた。

「新緑のこの頃、ネオアコ系の音が気持いい。」
「ネオアコのボーカルは荒削りな所が魅力で、この若々しさが新緑の頃によく合う」
といったようなコメントをした。

僕の頭の中では初めて過ごした東京の春のイメージが強いので『ネオアコ=春~初夏』
という構図が出来上がっていたのだろう。

なるほど、確かにユーミンの意見も納得できるのだ。

ネオアコのハツラツとした音は新緑のイメージなのである。

そう、ネオアコ系のミュージシャンの魅力は『若々しさ、初々しさ』なのだ。


春から初夏にかけてのこの頃、ネオアコが一番旬の時期である。

ドライブやウォークマンで、日の光を浴びながらネオアコを聴けば元気が出るのだ。 

 


ちなみに、ネオアコースティックは和製英語。
日本の評論家が勝手につけた呼び方で欧米では通用しない。
しかし、『音の感触』で聴いてきた僕にとっては的をついた名前だと感じる。

 

 

Aztec Camera

今までも何度か紹介しているAztec Camera。
この時期、天気のよい日には必ずこの2枚のアルバムを聴きたくなる。
Aztec Cameraを紹介する時、”青春”というクサイ言葉を平気で使える。

ハイ・ランド、ハード・レイン

ハイ・ランド、ハード・レイン

  • アーティスト: アズテック・カメラ
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2007/04/25
  • メディア: CD

ナイフ

ナイフ

  • アーティスト: アズテック・カメラ
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2007/04/25
  • メディア: CD

 

天才、ロディ・フレイムは美少年だった!

All I need is everything  /  AZTEC CAMERA

Oblivious / AZTEC CAMERA

 

 

The Smiths

明るいアズテックカメラとは対照的にグレートーンのイメージがあるThe Smiths。
いかにも英国のバンドらしい音なのだ。
このグループもやはり”青春”を感じてしまう。

The Smiths

The Smiths

  • アーティスト: The Smiths
  • 出版社/メーカー: Wea Japan
  • 発売日: 1993/11/10
  • メディア: CD
Meat Is Murder

Meat Is Murder

  • アーティスト: The Smiths
  • 出版社/メーカー: Wea Japan
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

 

 

This Charming Man / THE SMITHS

Heaven Knows Im Miserable / THE SMITHS

 

 

Everything But The Girl

Everything But The Girlは正直あまり聴いてはなかった。
しかし、このEach and Everyoneは大好きな曲である。
ネオアコに分類されるが、SADEやThe Style Councilに近い感覚がある!

 

 

原曲もいいが、LIVEでのアコースティックバージョンのほうが曲の良さが引き立つ。


 

 

 

ちなみに、ボサノバテイスト溢れるこの曲はローラフィジイのカバーも素晴しい!

The Lady Wants to Know

The Lady Wants to Know

  • アーティスト: Laura Fygi
  • 出版社/メーカー: Verve Forecast
  • 発売日: 1994/06/21
  • メディア: CD

 


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くらべなければ・・・・・ [ROCK]

お休みを頂いている蟹道楽ですが、緊急更新命令が出ました。


ローリングストーンズのニューアルバム「シャイン ア ライト」が発売されたのだ。
このアルバムはストーンズのドキュメント映画のサントラ盤。
ちなみに映画の監督はマーティンスコセッシ。
『タクシードライバー』、『ニューヨーク・ニューヨーク』、『カジノ』・・・等々。
マーティン・スコセッシはロバート・デニーロ ファンの僕にとって思い入れのある監督。
スコセッシは音楽好きでザ・バンドの『ラストワルツ』の監督としても有名だ。
またスコセッシは40年来、ストーンズの大ファンだという。
そのスコセッシがストーンズのドキュメンタリー映画を撮ったというのだからこれは外せない。

映画はニューヨークのビーコン・シアターでのライブ。
ビッグネームのストーンズのライブは大規模なステージが多いが今回は小さな劇場でのライブ。
インタヴューでスコセッシは『密着感を持つような、小さなステージを撮影したかった』と言う通り
音の感覚が大ホールでのライブ盤とは明らかに違うのだ。
このアルバムの音は『最高の音質のブートレッグ盤』のようだ。
また、リミックスは『ライヴ・リックス』や『スティル・ライフ』も担当したボブ・クリアマウンテン。
まさにライブの生き生きとした音になっている。

そしてこの度の一番の”目玉”は初回限定盤なのだ!

初回盤は以前の記事で紹介した高音質CDの『SHM-CD』盤

これはすぐに購入しなければ売り切れてしまう恐れがある。
ということで、4月9日発売日に購入した。

そして深夜にもかかわらず早速聴いてみた。

気になるの音質は・・・・・

さすが、『SHM-CD』!

ええ音や~!

・・・・・・とは言い切れないのだ。

誤解が無いように言うが、このアルバムは本当に生々しい良い音のアルバムなのだ。
しかし、今まで聴いた『SHM-CD』のような感動がないのである。

なぜなら、比較が出来ないからだ。
今まで『SHM-CD』で感動したのは”以前の通常盤CDの音”を知っていたので
音質向上を実感出来たのだった。

しかし、この度はいきなりSHM-CD盤を聴いてしまった。
比較対象がないので、音質向上を感じる事が出来ないのだ。

かといって比較の為、通常盤CDも購入するようなアホなことは出来ない・・・。

以前、SHM-CDの記事で『同じCDを何回も買い直しさせられる』と不平を書いたが・・・

何とも皮肉な結果というか・・・・・・・


先日、とあるお寺の掲示板で見た”教えの標語”を思い出した。

『くらべなければ幸せである』

 

何とも説得力があり心に響くお言葉である。

 

 

映画「シャイン ア ライト」の予告   『めっさカッコいい!』

日本上映はまだまだ遠く今年の冬の予定らしい。
上映まで半年以上前なのにサントラ盤が発売されるとは!
ちなみに、アメリカは4月上映予定らしい。

 

ザ・ローリング・ストーンズ×マーティン・スコセッシ「シャイン・ア・ライト」O.S.T.

ザ・ローリング・ストーンズ×マーティン・スコセッシ「シャイン・ア・ライト」O.S.T.

  • アーティスト: ザ・ローリング・ストーンズ,バディ・ガイ,ジャック・ホワイト,クリスティーナ・アギレラ
  • 出版社/メーカー: UNIVERSAL INTERNATIONAL(P)(M)
  • 発売日: 2008/04/09
  • メディア: CD

曲目を見てDISK2の『悪魔を憐れむ歌』から聴き始めた。
ライブで聴くには最も好きな曲なのだ。

 

 


そして2003年、僕が観た感動の大阪ドームライブのブートレッグ盤から聴いて下さい。
このブートレッグはブートレッグとは思えないほど素晴しい録音である。
僕もライブで『悪魔を憐れむ歌』を一緒になって”Whoo,Whoo!”と叫んだものだ!
長い演奏なので途中でフェードアウトしております。
SYMPATHY FOR THE DEVIL (悪魔を憐れむ歌)

そしてもう一曲! 思いっきり盛り上がるこの一曲を!
START ME UP

 


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WALK OUT TO WINTER [ROCK]

「スキーに行きませんか?」 

グループ会社のMANIちゃんからお誘いをうけた。
彼女はシステム関係の会社で営業をしている26歳の女の子。
素直でがんばりやさん、そのためお客さんからの評判も良い。

以前、知人の会社で部署を新設するためOA機器一式を導入する話があった。
その時、知人にNAMIちゃんを紹介してOA機器一式を買ってもらった。
それ以来、僕はNAMIちゃんと仲良しになった。

「ぜひ、一緒に行きましょう!」とNAMIちゃんは誘ってくれるのだ。
 


「さて、どうしたものだろう・・・」


NAMIちゃんは26歳。
一緒に行くメンバーも若手中心だろう。
最近の若手はスノボ派ばかりでスキー派はほとんどいない。
そもそも、我々世代はスノボ派は苦手なのだ。
ゲレンデ中、所構わず集団で座りこむ姿は「お前らサル山のサルか!」と言いたくなる。
また、この行為は他の客にとって事故の元になり危険で迷惑極まりない。

それとなくNAMIちゃんに、スキーツアーの詳細について尋ねてみた。
 


● メンバーについて

  グループ会社の社員が多いです。
 
  ・・・顔なじみもいるし、まあええか


● スキー派とスノボ派について

  スノボ派が多いですがスキーの人もいます。
 
  ・・・まあ、こんなものか・・・


● NAMIちゃんは何派?

  スキー派です!
 
  ・・・おお、若いのにエエ子や!感心、感心!

● ちなみに、NAMIちゃんのスキーレベルは?
  
  初心者です!2回目です。
  実は人並みに滑れるようになりたいので教えてもらいたいのです!

  ・・・んんん、なかなかこれは難しい。
 
初心者を教えるという事は難しいのである。
一番心配なのは「スキーが嫌いになるかもしれない」という事なのだ。
教え方がマズかったり、本人が思うようにスキーをマスター出来なかったら
スキーが嫌いになってしまうことがある。
 
これは教える立場としては責任重大である・・・
 
しかし、若い女の子に頼られているのである。
男みよりに尽きるではないか!
今回は徹底的に付き合おう!


という事でスキーツアーに参加することにした。

  
スキーツアーに行くのは何年ぶりだろうか?
ああ~、あの楽しかった青春時代(バブル期)を思い出す・・・・・

しかし、いきなり問題発生!
久しぶりに着たスキーウェアだったが・・・
 
「アカン!スキーウェアが縮んどる!」

クリーニングのせいだろう・・・近所のクリーニング屋はYシャツもよく縮める。

 salomon.JPG

また、メンテナンスを怠ったスキーはエッジが完全に錆びている。
昔はマメにスキー道具を手入れしていたものだったが・・・
「まあ、滑っている内に、錆びも取れるだろう!」とアバウトになってしまった。
 
そして一番の予想外の事は、 「ゲレンデがめっちゃ寒い!」

大げさではなく、五臓六腑に染み渡る寒さなのだ。

若かりし頃、ゲレンデが寒いなど感じなかったのに・・・・・
そんな僕とは対照的にNAMIちゃんは元気いっぱい。
「ぜったいに上手くなるぞ!」と気合も十分!
早く練習しましょう! と僕は引っ張っていかれたのだ。
 
NAMIちゃんはやっとボーゲン(ハの字)が出来るレベル。
キツイ斜面は無理なので中腹の緩斜面で練習する事にした。

最初は、暖かい日差しが射していたが山の天気は変化しやすい。
1時間ほどで怪しい雲行きになり雪が降ってきた。
必死のNAMIちゃんは寒さを忘れて悪戦苦闘している。
一方僕は運動量が少なく、かなりの寒さで震えが止まらない。
みるみる雪の量も増えて頬に当たる雪が非常に冷たい・・・・・


ああ~ストーブが恋しい・・・


そうして滑っている内にゲレンデ下のレストハウスまで下りてきた。

「やれやれ、やっとこれで暖かいレストハウスでコーヒーが飲める」・・・
・・・と思いきや、NAMIちゃんはリフトに向かっているではないか!

「ちょっと、ちょっとNAMIちゃん、レストハウスで休まない?」
と僕は呼ぶが、NAMIちゃんは全くその気は無いようだ。

「えぇ~この吹雪でまだ滑るんかいな・・・」と立ち止まる僕。

 そんな僕をNAMIちゃんは、キリッとした目で見つめている。

まさに 「早よ!こっち来んかい!」 と目が語っているのだ。

女の子には”NO!”と言えない優柔不断な蟹道楽。
奴隷状態で吹雪の山中へと連れていかれるのだった。

不幸は重なるものである。
この日は午後から大荒れに荒れた天気だった。
リフトが何度も止まる悪天候!
猛吹雪となり、ついに雪が竜巻状に舞っていた。
視界もほとんど無くなり、また吹雪のために目も開けていられない。
頬を直撃する雪はもう冷たさを超えて痛いのである。
しかし、NAMIちゃんはまるで何かに取り付かれたように練習している。 

「もう、アカン・・・・・」 
 
僕の手や足の感覚が無くなってしまった。
寒さを通り越して僕はだんだん眠くなってきた。
雪山で遭難して 「眠るな!眠ったら終わりだ!」というテレビの1シーンを思い出した。

あまりの吹雪の為、誰もいなくなったゲレンデ。
そこには必死に練習するギャルと倒れそうな中年男の二人の姿しかなかった。

そしてリフト券の切れる5時になった。

長い長い一日が終了した。

まるで南極観測隊員のように僕らの帽子やウェアには雪が氷状に固まっていた。


その日の夜、楽しい宴会!・・・・・のはずだった。
しかし、僕には宴会の気力はもう残っていなかった。
僕は夕食もそこそこに済ませて熟睡してしまった。

そもそも僕は”私をスキーに連れてって”世代なのだ。

   wak out.jpg


旅の道中はみんなでワイワイ観光し、スキー場では気楽にスキーをする。
そして「一番の楽しみは5時以降のアフタースキー」というリゾートスキーだった。

スキーとは僕らにとって寒い冬、遊びに行くきっかけだったのだ。
 
今回のような”根性スキー”をしたのは初めてだった。



翌日は昨日がウソのような晴天になった。

しかし、昨日の寒さがこたえたのか、僕は風邪をひいたようだった。
体中がダルくて何だか熱っぽいのである。
しかし寝込んでしまうと、みんなの楽しいツアーに水を差しかねない。
何とか騙し騙しスキーをすることにした。

一方、NAMIちゃんは努力が実ってめざましく上達していた。
彼女の表情は前日の”鬼気迫る目”ではなく、いつもの優しい目になっていた。


僕達は昨日、吹雪の猛特訓をした斜面に向かってとリフトに乗った。

冬の柔らかな陽射しを受けて、二人でのんびり乗るリフトは暖かかった。

昨日は気付かなかったがNAMIちゃんの”ほのかなシャンプーの香”を感じながら
 
「僕の原点はリゾート(バブル)スキー」 という事を改めて認識した。
 
 

 

帰りの車の中で徐々に風邪が悪化した蟹道楽。
翌日は寝込んで「二度と根性スキーはしない!」と心に誓ったのだ。



WALK OUT TO WINTER  /   AZTEC CAMERA
still on fire 3.jpg
Aztec Cameraの1st、2ndアルバムは学生時代からずっと愛聴盤だ。
このライブバージョンは12inch シングルの”still on fire”のB面の収録されている。
学生時代、青山にあったパイドパイパーハウスという伝説のレコード屋で見つけた。

 

このバンドに関しては”青春”というクサい言葉を何の抵抗も無く使える。
この”WALK OUT TO WINTER"は大学生の時ウォ―クマンでよく聴いた曲である。
この曲は何時聴いても清々しい気持ちになる。

”Walk out to winter”
”Chance is buried just below the blinding snow.”


3月になったが、今年はまだまだ寒そうだ。
この曲を聴くと 「寒い冬でもがんばろう」 という気持ちにさせてくれる。 
 
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Zeppelin 号は健在だった [ROCK]

僕が高校時代「ヤンキー系スタイル」の高校生が結構いた。
短ランと呼ばれる短い学生服に、3タック以上のダブダブのズボン。

            


いわゆるビーバップハイスクールスタイル。

僕の通った高校は特徴のない普通科でおとなしい高校生が多かった。
といっても、やはり何人かの”目立ちたがりのヤンキー系”の奴もいた。
ただし、”本物のヤンキー”とは程遠い「根性なしのヤンキーもどき」なのだ。

たまに彼らは地元では有名な強豪の高校の”ホンマもんヤンキー”にメンチを
切ってしまいボコボコにシバかれている事もあった。
その結果、”ヤンキーもどき”が泣いている姿は実に哀愁漂うものがあった。

しかし、大学生になると彼らは、あっさりとヤンキーを卒業していった。
友人の金持ちのアホ息子は高校時代パンチパーマーでうんこ座りをしていた。
しかし、久しぶりに会って、その豹変振りに驚いた。
このアホ息子、サーファーカットでワーゲンゴルフを乗っていたのだ。

高校卒業と同時に”ヤンキー系”も卒業しないとカッコ悪いようだ。

彼らが口をそろえて言っていたことがある。

「エエ年して、もうヤンキーなんか出来るか!」

 


僕は中学、高校時代、ロックがないと生きていけなかった。

しかし「将来はジャズかクラシックファンになりロックは聴かなくなるだろう」と感じ
また「ハードロックを要求するのは若いある一定の時期だろう」と考えていた。

その頃は、まさか僕が40半ばになる現在までローリングストーンズが現役で
活動しているなど想像もしなかった。

ロックミュージシャンが60歳を過ぎて生きているとは思わなかったのだ。

「ロックミュージシャンたるもの老衰で逝くことは情けない!」

「そもそもロックミュージシャンはドラッグ等で変死するものだ。」

その様な最期を迎える事が「ロックらしい!」と思っていた。


高校2年の時、ジョンボーナム(D)の突然死でレッドツェッペリンが解散した。
大好きだったバンドの解散をリアルタイム体験したのは初めてだった。
ドラマーなんか誰でもいいからツェッペリンを存続してもらいたいと思った。
しかし、ボーナム以外のドラマーは考えられずツェッペリンは消滅してしまった。

”ロックは短命!”という事を肌で感じたものだった。
ツェッペリンの解散は僕にとってかなりショッキングなことだった。
結局、解散を境に僕にとってツェッペリンは過去のバンドになってしまい
以前のように”心を躍らせて”ツェッペリンを聴けなくなってしまった。

その後もツェッペリンの未発表盤やDVDは発売され続けた。
購入はするが、一種のノスタルジーに浸るような感覚でそれらを鑑賞していた。


レッドツェッペリン、一夜限りの再結成!

昨年、アトランティックレコードの企画としてのイベントがあるという事を知った。

このときは「ホンマかいな?」と信じられない気持ちだった。

問題のドラマーはジョンボーナムの息子が参加するらしい。

ジョンボーナム抜きのツェッペリンなんかありえないのに・・・
ジミーペイジも年を取ってモウロクしたのか・・・
それとも、いよいよ貯金が無くなってしまったのか・・・

そして、一番気になっていた事は・・・

この年になってツェッペリン(ハードロック)を演るのか???

昨年、テレビでイーグルスの再結成コンサートを観た。

「何とカッコ悪い!」

年を取ってジジイになったイーグルスのライブを観た正直な感想である。

再結成してリリースしたニューアルバムは良いアルバムだった。
しかし、コンサートのような視覚的なものに限っては衰えを感じてしまった。

しかしながらイーグルスの場合は大人のPOPSというイメージがある。

一方、ツェッペリンの場合はハードロックなのだ。

ネット等の記事でみたジミーペイジ(64)は白髪の老人と化していた。

     

初老のジミーペイジを見て「情けない事にならなければいいが」と一抹の不安がよぎった。


このような事もあって再結成は複雑な気持ちだった。

先日、音楽雑誌でツェッペリンのコンサートの記事を読んだ。
ロンドンでのツェッペリンのコンサートはプレミアムチケットだったらしい。
そして記事はこのコンサートをかなり絶賛していた。
コンサートはカメラチェックも無くカメラの持ち込みし放題だったらしい。
そしてその映像がYouTubeにかなりアップされているとのこと。


やはり気になって、Youtubeを観てみた。

オープニングから録画されたこの映像。

素人が2階席から盗み撮りした映像である。

しかし僕はプロショットとは違うこの映像にかなりのリアリティーを感じてしまった。

「はやく出てきて演奏してくれ!」とオープニングを待っている気分になっていた。

この緊張感、まるで僕は会場にいるような錯覚をおぼえた。


ツェッペリンのライブビデオを何十回もみているが、このように会場にいるかのような
気持ちになったのは初めてだった。

そしてメンバー紹介の後、演奏が始まった瞬間に鳥肌が立ったのだ。

高校時代、大好きだったツェッペリン!

あの頃、一番ライブを見たかったバンドだった。

消滅してしまったこのバンドを二十数年越しに観たような気がした。


深夜12時頃から観始めたYoutubeだが、この時のライブ映像をほとんど観てしまった。

ツェッペリンは思い入れの強いバンドだが、今となっては高校生の時のように興奮して
聴くことは考えてもみなかった。


ハードロックは、”ヤンキー”のように「ある時期の一過性の音楽」と考えていた。


僕はずっとツェッペリン(ハードロック)を見くびっていたのかもしれない。

初めてツェッペリンの「Presence」を聴いたとき鳥肌が立ったことを思い出した。

   

Presence

Presence /  Led Zeppelin

  •  ROCKと言えば「Presence」!!! 
  •  蟹道楽が保証する?アルバム


 

一度もライブに行くことが出来なかった思い入れの強いミュージシャン。

ROCK では

The Beatles, John Lennon, Led Zeppelin ・・・
 
Jazz では

Bill Evans, Thelonious Monk, Hank Mobley・・・
 


もしかして僕はツェッペリンをまだ観ることができるかもしれない。

 

おまけ ~

 

1971年、大阪フェスティバルホールでの伝説的なライブ。
4時間ノンストップのライブはツェッペリンファンの間では有名な話。

もちろんブートレッグ盤のため、音質の悪さにはご了承を
Immigrant Song  /  Led Zeppelin

 


もう一曲、同日に演奏された珍しい曲を!
Smoke Gets In Your Eyes /  Led Zeppelin

 


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ランダム機能はいらない [ROCK]

ほとんどのCDプレーヤーには”ランダム”という機能がついている。
アナログレコードでは考えた事も無かった機能だ。
 
初めてCDプレーヤーを買った時、ランダムの存在価値が解らなかった。
CDプレーヤー任せでアルバムの曲順を変える事が全く無意味な事と感じたからだ。
 
なぜならレコードの時代は”トータルコンセプトアルバム”としての作品が多かった。
 
A面とB面が存在するレコードは”2つのストーリー”が存在した。
ミュージシャンはこのA面とB面の存在を強く意識したアルバムづくりをしていた。
片面約20分の世界では選曲順が重要なポイントで同じ曲を使っても曲順を変えれば、全く
異なった印象になってしまう。
また、A面からB面への流れが大切で”2つのストーリー”を一つにまとめ、アルバム全体を
構成しているアルバムが多かった。
 
CDの時代になって一曲目から最後までアルバムを聴き通すことが少なくなった。
 
CDは「ボタン一つで聴きたい曲を選曲出来る。そのために、アルバムを最初から全部聴き通す
ことが少なくなってきた!」と、以前は思っていたが・・・どうも違うのだ!
 
収録時間が45分~50分のレコードに対してCDは70分以上の収録能力がある。
クラシックの交響曲は別にしてジャズやロックではアルバムとして長すぎるのである。
 
音楽メディアがCDに変わってアルバムのつくり方がレコードの作り方と変わってきたのだ。
 
その結果、アルバム全体で一つの作品とするような作品に出会うことが少なくなってきた。
 
そのせいか、最近のアルバムは”ストーリー”を感じられないのである。
 
昔のレコードでは”名盤”として絶賛される作品が多かった。
最近のCDでは”名盤”として語り継がれる作品が少ないと感じるのは僕だけだろうか・・・
 
学生の僕の姪はiPodを愛用している。
このiPodに膨大な数の”ヒット曲”を保存してシャッフル機能で音楽を聴いている。
 
最近は音楽の聴き方も変わってきたのだろう。
アルバム一枚を”コンセプトアルバムとして”聴くことが無くなってきたように思う。
 
ランダム機能はドライブや携帯プレーヤーで聴くには新鮮でよいのだろう。
しかし、これは僕の姪が行っているように”膨大な数のヒット曲”を保存したiPod等
によって、初めて効果が表れるのではないだろうか。

ただし、この聴き方はあくまでBGMなのである。

音楽に向き合って聴いてはいないのだ。
 
アルバムとして音楽を聴く場合、ランダム機能は全くもって無駄な機能である。
 
解りやすい例としてビートルズのアビーロードメドレーがある。
You Never Give Me Your MoneyからラストのHer Majestyまでの完璧なメドレー。
ランダム機能で突然、”Something” が流れ始めたとしたらどうだろう・・・
いくら名曲でも、この素晴らしいメドレーは全てはぶち壊しになってしまう。
”トータルコンセプトアルバム”を聴くにはランダム機能は”無用の長物”なのである。


”トータルコンセプトアルバム”といえばプログレッシブロックだろう。

僕の最も思い入れの強いバンドの一つにYESというバンドがある。
中学生の頃から高校生まで、JEFF BECK,LED ZEPPELIN と並び最もよく聴いたバンドである。
中、高校生の頃はロック仲間からは”イエスといえば蟹道楽!”と認識されていたのだ。

プログレッシブロックの三大要素というものがある。

① 一曲が交響曲のように長い。

Yesの場合 : 全盛期は一曲をレコードA面全部を使っていた(一曲が約20分)

② 歌詞は哲学的で難解な内容。

Yesの場合 : ボーカリストのジョンアンダーソンの歌詞は全く意味が解らなかった。

③ ジャケットが芸術的。

Yesの場合 : ジャケットはロジャーデーンというイラストレーターによるもので
            シュルレアリスムの世界であった。


Yesはプログレの要素を最もクリアーしていたプログレらしいバンドであった。

Fragile (こわれもの)

こわれもの(紙ジャケ SHM-CD)

こわれもの(紙ジャケ SHM-CD)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2009/07/08
  • メディア: CD

このアルバムからイエスサウンドが確立された。
一曲目の”Roundabout”は必ずコンサートで演奏される人気曲。

Close to the Edge (危機)

危機(紙ジャケ SHM-CD)

危機(紙ジャケ SHM-CD)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2009/07/08
  • メディア: CD
 


イエスの最高傑作というより文句なしのロックの歴史的名盤である。
A面全てを使ったClose to the Edgeは4つのパートで構成する約19分の大作。
パート3の”I Get Up I Get Down ”はまるで宇宙遊泳をしているような気持ちになった。

サイドバーの”かにろっく”に”Close to the Edge”を登録しているので、タイミング
が合えば聴いてみて下さい。(但し18分50秒あります)。

 

Yessongs (イエスソングス)

Yessongs

Yessongs

  • アーティスト: Yes
  • 出版社/メーカー: Atlantic
  • 発売日: 1994/09/27
  • メディア: CD

怒涛の3枚組みライブアルバム。
何しろ3枚組みである。高校生の時このアルバムを買うのに苦労した覚えがある。
イエスの完璧な演奏は定評があったのだがこのアルバムを聴くとその全てが納得できる。

ジャケットもまるで美術本のように凝ったつくりだった。

Tales from Topographic Oceans (海洋地形学の物語)

Tales from Topographic Oceans

Tales from Topographic Oceans

  • アーティスト: Yes
  • 出版社/メーカー: Elektra/Rhino
  • 発売日: 2003/08/26
  • メディア: CD

2枚組で全4曲というシンフォニック・サウンドを極たアルバム。
イエス命だった僕も正直なところ、このアルバムは少々疲れた・・・

Relayer (リレイヤー)

Relayer

Relayer

  • アーティスト: Yes
  • 出版社/メーカー: Rhino
  • 発売日: 2003/08/26
  • メディア: CD
リックウェイクマンという人気キーボード奏者からパトリックモラーツに替わった
このアルバムは攻撃的で非常にテンションの高いアルバムだった。
A面全部を使った”The Gates of Delirium”は モラーツでないと出来てないだろう。
モラーツはこの一枚でイエスを去ったが僕はこのキーボード奏者が大好きだ。
Going for the One (究極)
 
究極(紙ジャケ SHM-CD)

究極(紙ジャケ SHM-CD)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2009/07/22
  • メディア: CD
イエスとしてはかなり軽量化されたアルバムで5曲も収録されている。
ジャケットもロジャーデーンからピンクフロイド等のジャケットデザインで有名な
ヒプノシスに替わってしまった。
名曲”awaken”もサイドバーの”かにろっく”に登録しています。
Tormato (トーマト)
Tormato

Tormato

  • アーティスト: Yes
  • 出版社/メーカー: Atlantic
  • 発売日: 1994/08/16
  • メディア: CD
このアルバムを発売した頃、ロック界はパンクが全盛期だった。
イエスも過去の名声から脱却して新しいものをつくろうとしていたのだろう。
消化不良でバランスが悪いアルバムだったのだが、何となく見捨てることが出来なかった。
このアルバムが僕にとってイエスの最後のアルバムだった。
自然消滅してしまったイエスはその後大ヒット曲”Owner of a Lonely Heart”を発表、
復活をして、アメリカンチャートNo.1というイエスの歴史上で一番の大ヒットとなった。
90125
90125

90125

  • アーティスト: Yes
  • 出版社/メーカー: Japanese Import
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

 

「こんなアルバム、YESじゃない!」

僕にとっての”Yes”は終わってしまった。 

 

 

僕は現在まで、部屋でCDを聴く場合にランダム機能を使って音楽を聴いた事がない。
 
僕のような音楽の聴き方は古臭くて堅苦しいと感じられるかもしれない。


 
しかし僕はミュージシャンの”思い”を無視して再生する曲を音楽プレーヤーに無作為に決めさせることに抵抗を感じるのだ。


 


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クサヤと鮒寿司とPrinceと・・・ [ROCK]

以前、社宅に住んでいた時のこと。
日曜日の午後の昼下がりに窓際で昼寝をしていた、その時!
 
おぇぇぇぇぇ~
 
なんちゅう、ニオイや~
 
過去に嗅いだ事のない悪臭!
まさしく暴力的な臭いだった。
臭いの元は隣の東京から転勤してきた課長の部屋だった。
そして臭いの正体は”クサヤ”だったのだ。

課長は真昼間から 酒を飲みながら”クサヤ”を焼いていたのだ。
 
 


ある、お正月の初出勤の時のこと。
初出勤の日は事業所のフロアーごとに会食が行われる。
 
その年、僕は挨拶を兼ねて営業部におじゃましていた。
お酒も入り同期の仲間と楽しく喋っていた、その時!
 
・・・・・・・・・・・   (言葉にできない)
 
みんな会話も止まってしまった。
 
臭いという次元を超えた悪臭を嗅いでしまった。。
鼻の粘膜が痛くなるようなキツイ臭い。
 
まさしく殺人的な臭いだった。
 
「毒ガスを吸ってしまった!」 と思ったほどだった。
 
臭いの元は隣のテーブルからだった。
 
滋賀県の取引先の社長が持ってきた”鮒寿司”を開けたのだ。
 
鮒寿司は滋賀県の名物?である。
フナを3ヶ月塩に漬けた後、ご飯を詰めて約一年かけて発酵させるのだ。
 
”クサヤや鮒寿司”は僕にとっては別世界の食べ物にしか感じられない。
しかしクサヤや鮒寿司という珍味は好きな人にはたまらないものらしい。
”あの臭い”を克服?すれば”至福の味”に感じられるらしい。
 
 
 
 
 
無類のROCK好きだった僕も大学生の頃から、ブラックミュージックや
ジャズに気持が移り、新たなROCKの発掘への情熱が薄れてきた。
 
大学生の頃から、新たに聴き始めたROCKというと
Aztec Camera 、The Smiths,Style Council 、Scritti Politti、等々・・・
思い出すミュージシャンはこんなものか・・・
 
その中でも僕が最も聴いた(現在も結構聴いている)ミュージシャンは
 
Prince なのだ。
 
学生時代、プリンスが好きだと言うと!
 
「気持悪い!」 という反応がほとんどだった。
 
この頃はMTV全盛の時代で音楽より視覚的なイメージが先行してしまった。
ある意味、ROCKの不幸の時代だったような気がする。
”曲”よりもプローモーションビデオの出来不出来でヒットチャートが決定した。
 
僕の場合、プリンスという名前は以前から知っていた。
しかし、真剣に聴いたのは ”When dovs cry" という曲が初めてだった。
この曲を初めて聴いた時は、かなりの衝撃を受けたのだ。
 
「これこそ、ROCKだ!」 と感じたのだった!
 
僕もプリンスを映像を先に観ていたなら、拒絶していたかもしれない。
しかし、僕は”音楽”が入口だった為プリンスの”グロさ”は全く気にならなかった。
 
この後もだんだんと”グロさ”に磨きをかけていくプリンス。
 
あの、服装のセンスが信じられない!
あの、プロモビデオでのナマ生しい腰の振り方はエグ過ぎる!
あの、顔!何とかしてくれ!
 
プリンス拒絶派の方々は、”グロさ”が先にたって、プリンスの評価を下していた。
 
ただし・・・
「プリンスは”見てくれ”だけの悪さだけではない。”見てくれ”と音楽とが
ミックスされた時の”ニオイ”が苦手だ」  
とプリンス嫌いの友人はいう。
 
なるほど・・・しかし僕はその”ニオイ”が好きなのだが・・・
 
 
 
 
 
クサヤや鮒寿司を故郷の味としておいしく食べる人達。
逆に、僕らは”臭い”だけでゲテモノと評価を下した。
幼少の頃から食べている人は”臭い”より”味”が入口だったのだろうと感じる。
 
僕も実は食わず嫌いで”クサヤも鮒寿司”も”至福の味”かもしれない。
 

先日、親戚の家で久しぶりに”鮒寿司”の臭いを嗅いでしまった。
従兄弟が仕事で滋賀に行って無理やりお土産で持たされたらしい。
 
開けた瞬間!
 
・・・・・・・・・・・   (言葉にできない)
 

あの殺人的なニオイはやはり馴染めなかった。
 
 
僕は”あのニオイ”は食べ物として考えられないのである。
 
 
 
 
 
 
プリンスが一躍有名になったアルバム。
それと同時に好き嫌いがはっきりと分かれてしまった。
発売当初から現在まで僕はレコードが擦り切れるほど聴いた。
特にWhen Doves Cry ~I Would Die 4 U~Baby I'm a Star は完璧だ!
 
Purple Rain (1984 Film)

Purple Rain (1984 Film)

  • アーティスト: Prince & the Revolution
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

 


パールルレインの次のアルバム。
ド派手な”パープルレイン”とは対照的だがプリンス本質はこちらだろう。
非常に完成度の高いアルバムで大好きな一枚。
 
AROUND THE WORLD IN A DAY

AROUND THE WORLD IN A DAY

  • アーティスト: Prince & the Revolution
  • 出版社/メーカー: Paisley Park
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

 


シングル”sign of the times"のプロモビデオを観たときは笑ってしまった。
単純に歌詞が画面に流れているだけだった。
イメージ戦略のMTVに対してプリンスらしい批判だったように思う。
 
Sign 'O' the Times

Sign 'O' the Times

  • アーティスト: Prince
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD
 
 
 
 
 
 
ところで
行き過ぎたMTVの作り方にうんざりしていた僕だが・・・・・
”Eurythmics / Here Comes The Rain Again ”
曲の素晴しさはもちろんのこと、この美しい映像は大好きでした! 


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アイドル・・・JEFF BECK [ROCK]

小学生の時、親戚の法事に出席した時の事。

いとこ達と遊んでいたら 「お寿司が残っているから食べなさい!」と、
親戚のおばちゃんに呼ばれた。

食卓には握り寿司と大人達の残した瓶ビールがあった。

栓の開いた瓶ビール!!!

大人達が美味そうに飲むビール!
子供が興味を持たない訳がない!

よくある話、一番年上の従兄弟が「飲んでみよう!」と言い出した。
みんな、恐る恐るコップにビールを注いで飲んだのだ!

「ゲッ、不味い!」

「苦い!」

一気に飲んで咽ている奴もいた。

異口同音に「不味い!」という意見だった。

僕はなぜか「不味い!」とは感じなかった。

しかし、従兄弟みんなが「不味い!」と言ってる中で「不味くない!」とは言えなかった。

 


ロック三大ギターリストってご存知でしょうか?

JEFF BECK

Jimmy Page

Eric Clapton

 

※文字の大きさは気にしないで下さい・・・

ジェフベックを初めて聞いたのは中2の時だった。
購入したアルバムはロック名盤集に必ず入っている”WIRED”だった。

 

Wired

Wired

  • アーティスト: Jeff Beck
  • 出版社/メーカー: Epic Records
  • 発売日: 2001/03/27
  • メディア: CD

 

僕がこの名盤を購入した事は同級生のロック仲間に伝わった。

みんなロックを聴き始めて、多くの音楽を吸収したい時期だった。

すぐにロック仲間達からカセットコピーの依頼がきた。

しかしWIREDを聴いたロック仲間達のこのアルバムの評価はほとんど一緒だった。

 

「これは、ROCKではない!」

 

数少ないロック仲間達がその頃、聴いていた音楽はというと・・・
エアロスミス、キッス、クイーン、ディープパープル等々。

WIREDはギターのインストゥルメンタルアルバム。

シャウトするヴォーカリストがいないこのアルバムはハードロックマニアにとって
ロックとは考えられなかったのだ。

ロック入門者の中学生にはジェフのギターはまだ理解出来なかったのだろう。

しかしながら、僕はこのアルバムが気に入った。

買った当初、僕はフュージョン系の音楽を聴く感覚でこのアルバムを聴いていた。

この頃、フュージョン系の音楽が好きな年上の従兄弟から”ボブ・ジェームス”を
よく聴かされていたので、インストゥルメンタルミュージックに抵抗もなかった。

ただ、僕はこのアルバムでフュージョンとは”全く違った感覚”を感じていた。

中学生の僕でもジェフベックはボブ・ジェームスの「のほほん」とした雰囲気とは違い、
緊張感と巨大なエネルギーを感じた。

 


何の世界においても、レベルを超越したものは”何か”を感じる事が出来るのだ。

僕が初めて備前焼祭りにいった時。
備前の町を歩いていて引き寄せられるように魅入ってしまった皿があった。
焼き物の良し悪しなど全くわからない僕でも「凄い!」と感じたのである。
それは、人間国宝の藤原 啓 の作品だった。

 

 
最初の聴き方はフュージョン系の音楽として聴いていたジェフベックの「WIRED」。
また、「WIRED」の一作前の名作「Blow By Blow」も購入して愛聴盤になった。

 

Blow by Blow

Blow by Blow

  • アーティスト: Jeff Beck
  • 出版社/メーカー: Epic Records
  • 発売日: 2001/03/27
  • メディア: CD


その後、多くのロックアルバムを聴けば聴くほどジェフのギターの凄さが解ってきた。

特に斬新なフレージングは他のギターリストとは次元が違うのが解った。
また、「これって、本当にギターの音?」という驚きがあった。

多くのロックミュージシャンは”旬の時期”が短い。

特にロックバンドは一人のカリスマ的な存在がワンマンで活動している場合を
除いてはバンドの存続が難しい。

仮にビッグネームになっても、デビュー当時の輝きが無くなってしまうバンドも多い。
”昔に名前で出ています”状態で活動をしているバンドは後を絶たない。
こういう状態になると”懐メロ”であってロックとしての斬新さがなくなってしまう。

しかし、ジェフは僕が10代の頃と鈍る事のない感覚で聴けるのである。
いやそれ以上に、ジェフのギターは今も尚、鋭くなってきている。

三大ギターリストと言われているなかで、マーケッティング的にみれば一番
成功していないのはジェフベックであろう。

しかし、音楽市場で戦略的な販売をしたジミーペイジやエリッククラプトンとは違い、
ジェフベックはひたすら自分のスタイルを徹して、”自分の音楽”を造ってきた。

その結果、現役であり続け完璧なまでのギターアルバムを出しつづける事が
出来ているのだろう。

僕にとって、ジェフベックは”日本刀”のようなイメージがある。
近寄りがたい名刀が”完璧なまでに研ぎあげて輝いている”感じなのだ。

一時期は「引退したのか?」と思うほど、活動のなかったジェフベック。
近年は積極的な活動をしてくれるようになった。

 

 

Jeff Beck's Guitar Shop

Jeff Beck's Guitar Shop

  • アーティスト: Jeff Beck with Terry Bozzio & Tony Hymas
  • 出版社/メーカー: Sony/Epic
  • 発売日: 1989/09/12
  • メディア: CD

「WIRED」とならんで一番よく聴いたアルバム。
隠れた名曲「TWO RIVERS」は涙モノ!

 

 

 

僕はこの十年間で3回、ジェフベックのコンサートを観た。
ジェフベックの音色は強烈で以前にも増して1音1音が鋭く伝わってくる

コンサート会場には色々な世代のギターマニアが詰め掛けていた。
1曲終わるごとに「すげ~」「お~!」といった溜息が聞こえてくる。

もう神の領域としか感じられない!
62歳のジェフベックのギターは年とともに尚一層鋭くなっているのだ。

 

昔、ギター小僧たちはこぞってジミーペイジ、クラプトンのコピーをした。
しかしベックのコピーをする人を見たことがない。

ベックのコピーなんか無意味なのだ!
ベックの正しい聴き方は超絶ギターを堪能することである!


中学時代「これは、ROCKではない!」といったロック仲間達。


年数や経験を積まないと解らない”価値”というものだろうか・・・

友人のギターマニアは大学生になる頃にはベックの虜になっていた。

 

 


先日、発売されたジェフベックのライブ盤である。
前作の”オフィシャルブートレック盤”も同様なネット販売方法だった。

半年前はJEFF BECK COMというサイトでのみの販売だった。
僕は英語辞書片手に注文したのだが、日本盤の発売により簡単に購入できるようになった。

ライヴ・ベック’06

ライヴ・ベック’06

  • アーティスト: ジェフ・ベック
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2007/05/23
  • メディア: CD

61歳でこんなに激しく弾けるギターリストは後にも先にも彼一人ではないだろうか。

 

僕にとってジェフのギターが聴けるアルバムは全て名盤なのだが、やはりギターの
インストゥルメンタルアルバムが好きである。
余分なボーカルが無くてジェフのギターを集中して聴く事が出来る。

全て名盤のはずのジェフのアルバムにも、アチャ~ なものある。

Flash

Flash

  • アーティスト: Jeff Beck
  • 出版社/メーカー: Sony Japan
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

最高級のトロでも、とんかつソースやケチャップを付けては台無しだ。
しかし大丈夫!最高級のトロを味わう方法はある!

とんかつソースやケチャップの付けてない場所を食べればいいのである。 

このアルバムも同じなのだ!


ジェフのギターだけを集中して聴けばいい!
すると・・・やはり、名盤なのだ!

 

 

 

小学生の時、ビールを「不味い!」と言った、いとこ達。

大学生の頃には、みんなビールの味を覚えてしまって抜けられなくなっていた。

 

みんなで”初めてビールを試した”あの法事の時・・・・・

お菓子を持ってきてくれた、おばちゃんが”その光景”を見て固まっていた。

やはり、あまりにも非現実的な光景だったのだろう!


食卓を囲んだ小学生4人がビール片手に寿司を摘んでいた・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

※観てください!

昨年、2006年富士スピードウェイで行われたUDO MUSIC FESTIVAL の映像。
ジェフベックは62歳なのである!

皆さんのまわりにこんなにカッコよい62歳の方がいらっしゃいますか?

Big Block

 

定番の Blue Wind
初めて聴いたアルバム「WIRED」のB面1曲目を飾る名曲!

Blue Wind   

 

 

あまりの美しさに中学生の蟹道楽は泣きました!
”早弾”が上手いギターリストだと思い込んでる”おめでたい”ギター小僧には解らないだろう!
スティービーワンダーの作曲”哀しみの恋人達”

Cause We've Ended as Lovers

 

 

気が付けば30年間ジェフベックを聴いてきた。
6月で63歳になるジェフベック!

この人の音楽を聴くたびに”僕なんかまだまだ小僧だ!”と思ってしまう。

 


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