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Street Life [Black Music]

Randy Crawford & Joe Sample  / Feeling Good

 

2人のアルバムはCRUSADERSの"Street Life" から二十数年ぶりである。

  

高校の勉強が好きだった僕は余分に受験勉強をしてしまった。(つまり浪人・・・)
しかし予備校の授業が終わって、新しい街を散歩すると新鮮な気持ちになった。

ある日の散歩中、喫茶店から愛聴盤のStevie WonderのHotter Than July が聞こえてきた。

ホッター・ザン・ジュライ(紙ジャケット仕様)

ホッター・ザン・ジュライ(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: スティーヴィー・ワンダー
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
  • 発売日: 2003/01/29
  • メディア: CD


その喫茶店は”As”という名前でテーブルゲーム機2台とカウンターのみ小さなお店だった。
カウンターには30歳位の小柄で可愛らしい感じのママがいた。

Stevie Wonder、Marvin Gaye 、Alexander O'Neal・・・等々。
何時行ってもソウル系のテープが流れていて心地良いお店だった。

ある日、一度も喋ったことが無かった大人しそうなママが僕に喋りかけてきた。
ママはソウル系の音楽が大好きだったようで、話も弾んでその日はビールまでご馳走になった。

それから僕はAsに毎日通うようになり入り浸っていた。
ママは主婦のため店を空ける時があり、僕が店番をしてコーヒーをたてたりした。

僕は愛聴盤だったCRUSADERSの"Street Life" をテープにコーピーしてこれを聴きながら
お店のオーナー気分でカウンターに入るのが大好きだった。

ストリート・ライフ

ストリート・ライフ

  • アーティスト: ザ・クルセイダーズ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2006/06/21
  • メディア: CD

このアルバムはフュージョンというJAZZファンからは”中途半端”と言われたジャンルのアルバム
だがJAZZやファンク、そしてアルバムタイトルの Street Life はブラックミュージックファンを
泣かせるメロウな名曲なのである。

ママもこのアルバムがたいへんに気に入りよくお店でかけていた。

その内に僕の予備校仲間の2人もこのお店の常連客になっていた。
また、Asの近所にお好み焼き屋があり、そのお店の常連客だった予備校仲間の3人もAsに来るようになっていた。

しかし、ある日お好み焼き屋のおっさんが店に怒鳴り込んできた。
常連客だった3人に向かって「最近、来えへん思っとたらここに来とったんか!」と怒鳴った。
Asのママに客を取られたと怒っていた。

その日の夜、予備校仲間の一人が酔っ払ってお好み焼き屋の看板をボロボロに潰してしまった。

看板はママのダンナさんが全額弁償してくれた。

その日以来、僕たちとママとダンナさんの結束が固くなった気がした。
喫茶店はいつも明るく、夜になるとダンナさんが僕たちを夜の街に案内してくれた。

また、仲間の親父が事故にあい、緊急手術の時はダンナさんがみんなを車に乗せて姫路の病院まで走ってくれた。

僕たちはAsを中心に楽しい日々が続いていた。

しかし、ママとダンナさんの関係は徐々に悪くなっていった。

そして気が付くと僕の仲間内でもママ派とダンナさん派に分かれていた。

元々、ダンナさんは噂の多い人だった。

ママ派の一人がダンナさんの素行を調べるというスパイじみたことをやってしまった。

僕はこの頃から面白くなくなってAsに行かなくなった。

しばらくして、ダンナさんからAsを閉めるという連絡があり、最後にみんなで食事をした。
Asでの最後の宴会はダンナさん、ママ、そして僕の予備校仲間全員が集まっていた。

その時、ダンナさんとママは既に別れていたようだった。

ガキの僕たちが家庭の中に立ち入り過ぎたような心苦しい感じが残ってしまった。

11月になり受験を目の前にした僕たちは遊ぶことも無く受験体勢にはいった。

そして春になり、僕は大学が東京に決まって上京した。

ある日、渋谷駅の構内にあったアートコーヒーで偶然ママに出会った。
ママは東京に来ているという噂は聞いていたが、この広い東京で会うとは思ってもいなかった。

懐かしさもあり2時間以上喋った。

ママから「”Street Life”のテープを無くしたからコピーしてね」と頼まれた。
住所を教えてもらい、びっくりした。僕の住んでいた駅の2つ先の駅だった。

「テープ持ってきてくれる時はご飯作ってあげるからね!」と言ってくれた。

しかし、”家庭の中に立ち入り過ぎたような心苦しい感じ”を僕は引きずっていた。

何となく、ママに連絡をするのをためらっていたのだ。

それから、一年くらい経ってテープを渡そうと思いママに電話をしたが既に引っ越していた。


新譜の Randy Crawford & Joe Sample  / Feeling Good は "Street Life" ほどの
”黒さ”は無くなり軽い音になっていたが懐かしい音だった。

 

ママに”Street Life”のテープをまだ渡せてない事を心残りに感じている。

 


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「みてくれ!」 [Black Music]

アースウィンド&ファイヤー(以下EW&F)が大好きだった!
 
初めてEW&Fを聴いたのは中学生の時、
僕はコテコテのROCK少年だった。
 
この頃、僕の周りでROCKを聴いている友人は数えるほどしかいない。
ましてやブラックミュージックを聴くような者は全くいなかった。
 
中学生のROCK小僧にとって重要なポイント!
曲のカッコよさはもちろんのことだが、ルックス”と”雰囲気”が重要なのだ
 
例えばROCKでは(僕の大好きだったROCKバンド!)

LED ZEPPELINの場合

おおお!ROCKしとるやんけ!かっこい~!

ROLLING STONESの場合

いいですね!何ともキースがかっこい~!

 

さて、ブラックミュージックを見てみよう!

 

EW&Fは・・・・・

何だ?・・・
この黒人のおっさん達は?
全員、歯を出してニッコリ笑っとる!
全く緊張感ナシ!
また、無駄にメンバーが多い

ROCKは4~5人までなのだ!

以上、写真をみれば解って頂けたでしょう。
 
中学生の僕の目にはEW&Fは全く魅力の無いカッコ悪い黒人の
おっさん集団にしか見えなかった。

NHKFMの”軽音楽をあなたに”という番組があった。
この番組は新譜をまるまま全部オンエアーするという信じられない番組だった。

ある日、EW&Fの特集があり、全部テープに録音していた。
全く興味がなかった黒人ミュージシャンをなぜ録音したのかは、今だに疑問である?

そのテープは僕を虜にした。
特にその時聴いた「宇宙のファンタジー」「暗黒への挑戦」は鳥肌ものだった。
何度も何度も聴いた。体がEW&Fを要求してきたのだ。

その週末、小遣いを握り締めてLPを買いに行った

All 'N All

All 'N All

  • アーティスト: Wind & Fire Earth
  • 出版社/メーカー: Sony International
  • 発売日: 1999/07/27
  • メディア: CD

EW&Fで初めて買ったアルバム”ALL'NALL"

その後半年位、なけなしの小遣いはEW&FのLPに投資された。

That's the Way of the World

That's the Way of the World

  • アーティスト: Wind & Fire Earth
  • 出版社/メーカー: Sony Mid-Price
  • 発売日: 1999/07/27
  • メディア: CD

この"THAT’S THE WAY OF THE WORLD"も最高だった!

 

そのうちに「SEPTEMBER」の大ヒット!

しかし・・・・・

Faces

Faces

  • アーティスト: Earth Wind & Fire
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1989/06/19
  • メディア: CD

このアルバムから雲行が怪しくなってきた。

ゲストのTOTOのスティーブルカサーの”派手なギター”の音にはがっかりした。

そしてこの”RAISE!”。これを最後にEW&Fは僕のなかでは終わってしまった!

Raise!

Raise!

  • アーティスト: Earth Wind & Fire
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

 大体、ブラックミュージックが白人化するとロクな事がない。

生きるものに寿命があるように、また食べ物が旬があるようにバンドにも寿命や旬がある。

この頃がEW&Fは寿命だったのだろう。

今だにレコード会社に延命させられているEW&F!
何だか悲しくなってくる。

しかし、今だに70~80年代のEW&Fは大好きだし、僕にブラックミュージックの素晴しさ
を目覚めさせてくれたバンドである。

 

中学生の蟹道楽にルックスで不合格の烙印を押されたEW&F!

今見るとこの笑顔に癒される気分なのである。

 

”みてくれ!”で評価してはいけません!

年齢も関係ありませんよ!

 ・・・何の話やねん!             

                     


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東京 part2 [Black Music]

続くときには不思議と続くものである。
先週に引き続き、今週も所用で東京に行った。
先週の日帰りとは違い新宿に一泊したので多少の余裕があった。
学生時代のキーステーションは渋谷で新宿は渋谷ほどの馴染みがなかったが、
結構、買物や飲みに行った。
しかし変わり果てた新宿で迷子になりそうになった。
友人よりHMVがCD2枚で¥2,990のセールをやっていることを聞き
HMVを探したが解らなかった。
そもそも学生時代はHMVなんか存在してなかった。
よく考えれば地元のHMVでも同じセールをやっているのだから、無駄な事
をしたものだ。

でもせっかく新宿にいるのだから何か買わないと!と恒例の購入欲が出てくる。
久しぶりにディスクユニオンに行った。
昔は一店舗だけだった店舗はジャンルごとに店舗が分かれている。
東京に来ればブラックミュージックが聴きたくなる。
SOUL館に入ったのだがさすがSOUL館というだけあって新譜のコーナーに
Denise Lasalleの再発盤「I'm So Hot」が飾ってある。
タワーやHMVのSoulコーナーではまず飾られることがないCDだろう。
80年代のディスコサウンドである。渋谷のビッグアップルやラスカラなんかは
この手の音で華やいでいた。

アイム・ソー・ホット

アイム・ソー・ホット

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード
  • 発売日: 2006/03/17
  • メディア: CD

またBARKAYSのベストがあったのでこの2枚を購入。

Best of

Best of

  • アーティスト: Bar-Kays
  • 出版社/メーカー: Curb Special Markets
  • 発売日: 1996/09/03
  • メディア: CD


東京の凄いところはこの様などちらかといえばマニアックなCDもすぐに目に
付く環境が整っているところだろう。

しかし残念なことがあった。
銀座の「KETEL」というドイツレストラン(居酒屋?)が潰れていた。
学生の時にいき始めて、その後も出張等で東京に行った時はしばしば
訪れていた店だったがすでに無くなっていた。
店の前面全てにフェンスを張り付けられていた様子は哀しかった。
おいしくてリーズナブルな金額で歴史を感じさせる洒落たお店だったのに。

 

銀座もかなり変わってしまった。
数年前には飲み屋のビラ配りなんかほとんどいなかったのに、店先にやたらと
立ってビラ配りをしている。新宿や渋谷ほどではないが「ここは銀座?」
と思ってしまうほどだ。

東京はわずかの間にもますます都市化が進み変わってしまった。
しかし銀座は昔からの銀座であって欲しい。


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東京 [Black Music]

久しぶりに東京に行った。

今回の目的は、環境省の委託事業でCO2削減プロジェクトの結果発表。
ホント疲れた。
全く予行演習することなくぶっつけ本番をやった僕が悪いのだが。

成田~霞ヶ関~神谷町~成田という全く楽しみの無い日帰り出張。
帰りはタクシーで浜松町まで行ったのだが、久しぶりに芝公園の旧ダイエービルをみた。
ああ懐かしい、当時はここの一階にウェンディーズがありバイトをしていた。

帰りの飛行機でANAの機内放送をきいていたらAnita Baker の”Sweet Love”が
かかった。
なんともタイムリー!
大学時代に愛聴したアルバムの一曲目である。
これこそ東京のトワイライト ミュージック!といったアルバムである。
この手の(クワイエットストーム等)が好きな人には絶対におすすめ盤である。
夜の首都高のドライブではこれをBGMに使っていたことを思い出した。
Anita Bakerはセカンドアルバムまでは良かったがその後は何かパッとしない。
よくあるファーストアルバムで全てを出し切ったミュージシャンの一人だろう。

初めて東京に出てきた春の頃感じた「東京のかおり」を久々に思い出した一日だった。

Rapture

Rapture

  • アーティスト: Anita Baker
  • 出版社/メーカー: Warner
  • 発売日: 1986/04
  • メディア: CD


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