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出会いと別れ [audio]

以前、フォノイコライザー(オーディオショー)の記事を書いた。
※(フォノイコライザー:レコードから針が読み取った電気を増幅するもの)

ハイエンドオーディオショーで聴いたフォノイコライザー『C-27』。
アナログ独特の暖かさを持ちながらも、まるでCDのようなシャープな音!


これまで自分のシステムは、アナログらしい『ぽっちゃりとした柔らかな音』
だと満足していた。
(音のイメージ①)

 yuuka.jpg

 

ところが、あのオーディオショーからは『ぽっちゃりとした柔らかな音』が
『ぜい肉が付いた締まりの無い音』の様に感じるようになってしまった。
(音のイメージ②)

 matuzakakeiko.JPG

僕のシステムとオーディオショーで聴いたシステムを同じ土俵での比較する
などおこがましいのは重々承知なのだ。
圧倒的な価格差があるし、ましてや相手はプロのセッティングである。

しかし、現在の僕のシステムの音の方向性は正しいのだろうか?

今までアナログの良さは『柔らかさ や 中域音の厚み』だと感じていた。

しかし、あのハイエンドオーディオショーで聴いた『シャープな音』が忘れられ
なくなったのである。

現在使っているオルトフォンのカートリッジには揺るぎない信頼を持っている。

 オルトフォンMC★30.JPG

すると『締まりの無い音』の原因は、やはりと言うかフォノイコライザーという
結論にしてしまったのだ。

現在のフォノイコライザーは某メーカーの真空管式のものである。

僕がフォノイコライザーを真空管式に決めた理由は、真空管特有の”柔らかさ”
や”中域音の厚み”でアナログらしさを際立たせるためだった。

しかし『この選択が間違っていたのでは?』と考えるようになったのである。

かといって、おいそれと『C-27』(¥525,000)を購入することなんて出来ない。

また、僕は簡単に今のパートナー(現在、使用の真空管フォノイコライザー)を
捨てる事が出来ないのである。(情の厚い男 蟹道楽!)

ズルズルと決定的な別れ話が出来ないまま、悶々と過ごした3ケ月。

ある日、オーディオ雑誌でCECのPH-53という機種に興味を持ってしまった。


CECは日本では数少ないオーディオ専門メーカー。
地味だが堅実なオーディオを発売しているので昔から気になっていたメーカー
なのだ。

この機種で特に引かれたのがバランス接続が出来るということ。


バランス接続用ケーブル(XLR端子)

 バランス ケーブル.jpg

一方、一般的なアンバランス接続用ピンケーブル(RCA端子)

 ピンケーブル.jpg

オーディオマニアではバランス接続は余分に回路が増えてマイナス面が多いので
嫌う人も結構いる。

しかし、僕はバランス接続を信仰している。
『CD⇒プリアンプ⇒パワーアンプ』とバランス接続で統一しているのだ。

魅かれ始めて約三週間。

①CECの製品
②価格がリーズナブル
③そしてバランス接続が出来る!!!

この3点により僕の気持ちは決まったのである。

さよなら、真空管式フォノイコライザー。

君と過ごした日々は忘れない。

PH-53と仲良くなれなかったら戻ってくるから!(情の厚い男、蟹道楽!)

ということで、新しいパートナー(PH-53)を迎えたのだった。

 CEC PH53.JPG

早速、接続!

接続はアナログプレーヤーとフォノイコライザーがアンバランス(RCA)接続。
そしてフォノイコライザーとプリアンプがバランス(XLR)接続になった。

そして出てきた音は・・・・・

なんじゃ、これは!
(音のイメージ③)

 Grace-Jones.jpg

これはひどい!
ガリガリの骨と皮だけで全く色香のない音!


しかし、新しいオーディオは設置した瞬間に100% の実力をだすとはいえない!

新車と同じように『ならし運転』が必要で、とりあえず一週間は様子見の期間と
なるのである。

彼女(PH-53)も見知らぬ地に来て緊張しているのだろう。

しかし、ここまで色気のない音が良い方向へ変化するのだろうか?

この新しいパートナーは僕の好みではないのではなかろうか・・・

と一抹の不安を感じたのだった。


一週間もすると『ならし』やセッティングの改善等の成果もあったのか、嫁に来た
PH-53の緊張が解けてきて、僕に近寄ってきたのである。
音にだんだん肉付が良くなってきたような気がしてきたのだ。
また、以前の真空管フォノイコライザーに比べて繊細な音がするのだ。

二週間目にはPH-53は確実に質の高い音に感じてきた。
(音のイメージ④)

 syakuyumiko.jpg

かと言って”100%満足か!”というと世の中そうともいかない。
PH-53は以前の真空管に比べてバスドラムやベースのボリューム感が少ない様に
も感じるのである。

ある日、ネットで興味深い記事を見つけた。

PH-53はあくまでバランス接続を前提にしている。
特にレコードプレーヤーとPH-53の接続をバランスケーブルにすることで、全く
別の次元の音に変わる!というのだ。

今、僕のPH-53とプリアンプの接続はバランス接続だが、レコードプレーヤーと
PH-53の接続はピンケーブル(アンバランス)で接続している。

調べてみるとCECはPH-53用にレコードプレーヤーとのバランス接続用の特殊な
ケーブル(入力側がRCA端子で出力側がXLR端子)を販売しているのだ。

しかしこれが高価なのだ。(定価28,350円)

『別の次元の音に変わる』という事もネット上での記事である。
正直、マユツバな気がして100%信じるには至らない。

ただし『別の次元の音』というのは聞き捨てならない!
ぜひとも試してみる価値があるのだ!

しかし、RCA端子とXLR端子のケーブルなど普通に売ってはいない。
約3万円のCEC製の純正品を買うか、特注で作ってもらうしかないのだ。

しかし、自作なら日本橋のパーツ屋で三千円ほどで材料は揃うはず!
ということでケーブルを自分で製作したのだった。

 ケーブル.JPG

そして、自作ケーブルで試聴!!!

・・・・・・・・・・・・

音が出ない・・・・・

フォノイコライザー本体にバランス接続の特別な設定があるのだろうか?

僕は大雑把な性格のため、説明書というのは全くと言っていいほど読まない。
今回は珍しく説明書を読むと、説明書にはケーブルの配線図面が丁寧に明記
されていた。

 配線図.jpg

僕はアースも接続したが、配線図によるとRCA端子側にはアースは接続しては
いけないようだ。

ということで作り直し。

素人が作ったものでやり直しをした為、雑なハンダ処理になってしまった。

  ハンダ.JPG

これがまた音質面でのマイナスになるのだが、とにかく音を出したい!


そして再度接続!

  バランス接続.JPG

そして試聴!!!


やった~! 成功や! 音が出た!

と普通なら喜ぶのだろうが、そう感じる暇もなかったのだ。


なんじゃ、これは!!!

これ、レコードの音か!!!!!

今まで聴いていたレコードの音と全く感触の違う音だった。
暖かみは少ないが、シャープで肉付きのよい音が出てきたのである。

(音のイメージ⑤)

 yonekura ryouko.jpg

これはいい!
余分なゼイ肉は無く締まった音だが、メリハリのしっかりしたグラマラスな音!
しかも色気もある!

メーカー側がバランス接続を強く推奨しているのが納得できたのだ。


最近発売されたLPで松尾明のMelancholy Seranadeを聴いた。

A面2曲目イントロでのベースソロも以前に比べて、ズッシりと低い位置から
ガッツのある音に変わったのである。

Melancholy Seranade [12 inch Analog]

Melancholy Seranade [12 inch Analog]

  • アーティスト: 高橋康廣,松尾明,寺村容子,嶌田憲二
  • 出版社/メーカー: ディウレコード
  • 発売日: 2009/01/23
  • メディア: CD

 

そうなると、以前の僕のシステムはどのような音だったかを検証してみたくなる。

僕は以前使っていた某真空管式フォノイコライザーに戻してみた。

結果は・・・・・
(音のイメージ⑥)

 天童よしみ.jpg

僕と真空管式フォノイコライザーとの関係は完全に終わってしまった。

十分に愛着があった真空管式フォノイコライザーだったのだが、価値観が変わる
と全く興味がなくなったのだ。

オーディオも恋も似たようなものである。

『アバタもエクボ』、まさしくその通りなのだ。

さめてみれば、『何故、あんなに熱中したのだろうか?』と自問自答してしまう。

実はこの度のPH-53も一過性の恋のようなものかもしれない。

しかし、僕にとって新たに進むべき方向性が見えてきたのだ。

アナログは努力をすればするほど応えてくれるシステムである。
時間をかけてセッティングから詰めていき、徐々に雑なつくりの自作ケーブルも
見直していくつもりだ。

今の音も、満足度は高いのだがあくまで通過点にすぎない。

もっと『グラマラスでありながら締まった筋肉質の音質』を目指すのである。
(目指す音のイメージ⑦)

 asaomiwa.jpg

 

 

追伸 : やはり同じCDとレコードを聴き比べたくなる。
しかし、昔のジャズのCDは何度もリマスタリングされているのでCDとLPの
音が別物になっていることが多い。

10年ほど前、同時に発売されたCDとレコードの比較をすることにした。


山下達郎 / COZY
(左にあるCDは発売当時、クリスマス限定ジャケットとして発売された
 ジャケ違いのCOZY。今や結構レアアイテムかも?)

  COZY.JPG


このイコライザーに換えて『CDに近い音』になったと思っていたが、やはり
レコードはCDとは全く別の音なのだ。
改めてレコードの魅力を感じたのだった。


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大阪 ハイエンドオーディオショー [audio]

先日、2008年大阪ハイエンドオーディオショーに行ってきた。

 1.JPG

 JBL.JPG 

 OOBASYOUKAI.JPG

 LUXMAN.JPG

年々感じることだが10年前に比べて参加企業も少なくなっている。

僕が子供の頃は高級オーディオといえば憧れの的だった。

その頃はレコードの時代。
レコードというものは奥が深く「良い音」を出すためには努力が必要である。
そして努力をすればするほど、結果が付いて来るオーディオである。
(つまり多くの投資が必要ということになる)

一方、CDはアナログプレーヤーと違い安価な物でもある一定のレベルの音を
聴く事が出きる。

また、ウォークマンの出現により音楽の聴き方も変わり、現在ではipotがその
路線を引継ぎ、気楽に音楽を楽しむような傾向になってきた。

このような要因によって、オーディオに投資する人(特に若い世代)が少なく
なってしまったのだろう。


今年のオーディオショーで僕の一番の注目製品、アキュフェーズのC-27。

 C-27.JPG

アナログプレーヤーに使用するフォノイコライザーアンプである。

フォノイコライザーアンプとはレコード針がレコードの溝から拾った微弱な信号
を増幅する機械である。

昔のアンプはレコードプレーヤーを接続することが前提だった為、アンプの中に
フォノイコライザーを搭載されていた。

しかしCDの時代になってから、レコードプレーヤーのためのフォノイコライザー
を内蔵されることはなくなってしまった。

現在、レコードを聴くにはフォノイコライザーを別に用意することが必要になった。

レコードが一部の愛好家の嗜好品となってしまったのでフォノイコライザーという
存在も以前に比べてマニアックなものになりつつあるように感じる。

そうとはいっても、レコードの微弱な信号をいかに正確に増幅させるかによって
レコードの音の良し悪しが決まるのである。

フォノイコライザーはアナログプレーヤーを聴く為にはたいへんに重要なものである。


このC-27をアキュフェーズのブースで聴いたが、レコード特有のまろやかさがあり
またワイドレンジな音である。

・・・・・欲しい!

ぜひ、とも欲しい!

ただし、良いものは高価なものである。

このC-27は税込、¥525,000也!!!

僕はレコードが好きだが、アナログプレーヤーの”ひとつのパーツ”としての
フォノイコライザーに50万円投資するほどの根性は無い・・・・・

最近中年層の間で、にわかにアナログがブームになっているらしい。

アキュフェーズは上級機を発売してそのノウハウを取り入れて中級機を発売する
というパターンが多い。

あぁ~、C-23とか言う名前で半額以下の兄弟機を発売して欲しい!!!

しかし如何せん、現在はCDの時代である・・・・・

マーケットの狭いアナログ部門に新機種を何種も投入することは無いだろう。

 

やはりこのC-27は無理だな~と思いながら会場を後にした。

 

 


EYDIE GORME / DE CORAZON A CORAZON

 DE CORAZON A CORAZON.jpg

EYDIE GORME といえば「The Gift」という曲がタバコのCMで有名になった。
僕はこのタイトル曲の「DE CORAZON A CORAZON」が最も好きである。
このアルバムはCDとしての発売は無くレコードしか聴けない。
ただし、この曲はCDで聴くよりレコードで聴きたい一曲である。

 


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縁?・・・大阪ハイエンドオーディオショウ [audio]

その昔、金曜日の夜が楽しみだった。

仕事が終わると、あるお店に通っていたのだ。

そのお店にはユミちゃんという可愛いコがいて・・・

「ちゃうちゃう! そのお店の事ではない!」

行きつけのオーディオショップに行っていたのだ。

そのお店は某家電量販店のオーディオ販売店だった。
従業員とも付合いも長かったので「信頼関係」というより「友達関係」のようになっていた。

閉店間際にお店に飛び込んで、試聴室で従業員達やよく会うお店の馴染み客と一緒に、
色々なオーディオの組合せを実験していたのである。

全てお店の商品なので現実離れした、とんでもない高価なオーディオばかり。
海外製品ではジェフローランド、ゴールドムンド、マッキントッシュ、ワディア等々
日本製品もアキュフェーズ、ラックス、サンスイ、上杉研究所、エソテリック 、等々・・・
いわゆるハイエンドオーディオと呼ばれる製品ばかりだった。

これらの製品をセッティングから各製品の相性まで色々実験していたのである。

この時の”実験”のおかげで各社の音の傾向や自分の好みがよく解った。
また、高級品や有名ブランドの製品といえども”ゴミ”があるという事もよく解った。

この頃はバブルの真っ只中、ハイエンドオーディオと呼ばれる高級品もかなり売れていた。

このお店の従業員から聞いたのだが、印象に残っている話がある。

ある日、お店に一人の男が来店した。

「金額の範囲内で君が最高と思うオーディオをセッティングしてくれ!」

と言って現金を持ってきたという。

現金は約一千万円あったらしい。
従業員が製品の納品先を聞いたところ、京都の有名なお寺だったそうだ。

男は 「領収書等、お金に関するものは一切残さないで処分してくれ!」 と言ったそうだ。

いかにもバブル期らしい話だった。

しかしバブルの崩壊と共にハイエンドオーディオの需要も少なくなり、僕の行きつけの
このお店も閉店に追い込まれた。

僕の一番の”憩いの場”はなくなってしまった。

仲間である従業員達もパソコンや家電のコーナーに配置転換をされた。

そもそもハイエンドオーディオを扱える人はある種の”職人”のような人達なのだ。

ハイエンドオーディオのお客はただ者ではない。
命をかけているのだ!
冗談で何百万の払っているほど”おめでたくない”のだ。
下手な従業員よりお客の方が数段よく知っているということになってしまう。

”長年のノウハウと優れた耳”が無い限りハイエンドオーディオなど扱えるはずが無い。

「職人である従業員達」の多くはテレビや冷蔵庫といった家電コーナーの担当としては
馴染む事が出来ずに会社を去っていった。

あれからもう10年位たってしまった。


今年も大阪ハイエンドオーディオショウに行ってきた。

以前は昔、仲良しだったお店の従業員や馴染み客にあって思い出話や現在のオーディオについて
の話をして盛り上がっていたのだが、最近は彼らとも全く会う事も無くなってしまった。

また以前に比べ出店企業も少なくなってきて、さびしい限りである。

 

ただし、アキュフェーズ、ラックス、ハーマン(JBL)等々頑張っているメーカーもたくさんある。

 

僕もバブル期のように取っ換え引っ換えオーディオの買換えをする事も無くなった。

かといってオーディオへの興味が薄れた訳ではない!

毎年、オーディオショーを楽しみに行くのは”何らかの目的”があるのだ。

女性のウィンドショッピングと同じなのだ。

ある種の物欲がない限り、楽しんで商品を見に行くことはないのである。


実はそろそろレコードプレーヤーのカートリッジ(針の部分)が欲しいのである。

という訳で アナログ関係の老舗、オルトフォン のブースがこの度の目的だった。

 

僕のお目当てのカートリッジは展示されてなかったが、オルトフォンの社員の方と
色々と話が出来て充実した時間が過ごせた。

カートリッジといってもなかなか高価なもので、おいそれと買うことは出来ない。

「近い将来の買い物」と自分を言いきかせて会場を後にすることにした。

 


ハイエンドオーディオショーの入り口にはアンケートがある。

アンケートに答えた人はクジを引くことが出来て出店企業各社が提供したグッズが当たるのだ。

僕はクジに当たってしまった。

当たったものは・・・・・

 先ほどカートリッジの話をした オルトフォン社 のTシャツだった。

  


切っても切れぬ縁?

それとも赤い糸で結ばれている縁?

 

”近い将来”オルトフォンのカートリッジを購入する僕がいるような気がするのだ・・・・・

 

 

 

 

オルトフォンのブースで聴いたこの名盤!

 
Art Pepper Meets The Rhythm Section

Art Pepper Meets The Rhythm Section

  • アーティスト: Art Pepper
  • 出版社/メーカー: Original Jazz Classics
  • 発売日: 1991/07/01
  • メディア: CD
 

この名盤の”レコード”は持っていない。

演奏、録音、楽曲と3拍子揃ったジャズ界の名盤である。

リマスタリングされたCDは素晴しく良い音を聴かせてくれるのだが・・・

オルトフォンのブースで聴いたこのLPはCDでは聴けない生き生きとした素晴しい音だった。



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連れ添って14年目 [audio]

CDのトレイが開かなくなった。
このCDプレーヤーを買って初めての故障である。


 


アキュフェーズの製品はとにかく頑丈に造ってあるので故障が少ない。
 
最近の家電メーカーは全くといっていいほど”修理”という気持がないようだ。
初期不良は別にして、修理依頼を出すと”買換えたほうが安いですよ”と言われる。
 
その点、アキュフェーズはアフターメンテナンスがしっかりしているので故障しても
しっかり直してくれるメーカーなのだ。
 
例えばアキュフェーズというメーカーは1973年に誕生したのだが、第一号機の修理
はもちろんの事、フロントパネルまでストックしているそうだ。
 
とにかく、そろえる事が可能な限りパーツもストックして修理体制を万全にしている。

いかに、アキュフェーズが自社の製品に自信を持っているかが解る。

但し、一番安い製品でも30万以上するので一般にお勧め出来ないのが残念なのだ。

この度、アキュフェーズのHPから修理依頼のメールを送ったら、早速翌日にサービス
の方から電話があり、詳しい状況の他に具合の悪い箇所の有無まで尋ねて頂いた。
そして、何と元箱の有無まで尋ねられたのだ。
元箱の無い場合、アキュフェーズから箱まで送ってくれるらしい。


 
 

(アキュフェーズの箱は全ては厳重に2重箱になっている。)


そして、涙の別れ・・・

 
・・・ということで、修理できるまでサブ機を使用することになった。
 
このサブ機はデンオン製である。(今はデノンと呼ぶが、デンオンの方がしっくりくる)


レコードに時代からデンオンは素晴らしいプレーヤーを造っていた。
デンオンの製品は堅実に作られていてコストパフォーマンスの高い信頼出来るメーカーだ。
このデンオンのCDプレーヤーはデンオンらしく元気で素直な美しい音を聴かせてくれる。

そして、CDプレーヤーをこのデンオンに替えてみたのだが、・・・

 

     


 
 ” 色気 ” が無いのである。

 

 

 

アキュフェーズのCDの場合、音に”色気”を感じるのである。

   


 

特にヴォーカルに場合の”息づかい”が艶かしく感じる事ができる。
また、中低音がたいへんに”ぶ厚い音”がするのである。
JAZZ好きの僕にとってはこの”ぶ厚さ”がたまらないのだ!

 


デンオンの音もたいへんにさわやかで気持ちのよい音を聴かせてくれる。

「ストレートで元気なデンオンの音の方が好みだ!」という人も多いだろう!

オーディオの価値基準は”その人の好みの世界”なのだ。

 

僕がアキュフェーズが好きな訳は”色気”であり、プラス芸術的な表現が聴けるからだ。
その為、オーディオに投資してきた。
 
アキュフェーズのCDも使い始めて14年目である。

なぜ、14年もこのCDプレーヤーを使い続ける事が出来たか・・・

 

① SACDの悩み

SACDがの誕生から10年位になるだろうか。
SACDプレーヤーは発売されても、一向にSACDのソフトが普及しない。
ソフトが少ないとプレーヤー本体の購入意欲が沸いてこない。
いつになったら、SACDが普及するのだろうか、と様子を見ながら10年弱になってしまった。

② 買い替えによる音の変化が怖い

100%満足している訳ではないが、このCDの音が気に入ってしまったのだ。
最新のCDプレーヤーのほうが”ピュアーオーディオ”として良い音が聴けるだろう。
しかし、音質が激変するのが怖いのである。
オーディオは不思議なもので”得る音”があれば”失う音”がある。
新しいCDで”繊細な音や力強い音”を得たとしても、”色気”を失う事になったなら辛いのだ。


10日後、修理に出していたCDプレーヤーが帰ってきた。

 

早速、セッティングをして聴いてみた。

ああ~っ!この音が帰ってきたのだ!

慣れ親しんだ、”色気”のある音質を久しぶりに聴けて嬉しくなった。

最近、魅力的なCDプレーヤもたくさんある。

しかし、もうしばらくこのCDプレーヤーと”連れ添いたい”と感じたのだ。

 

 

ボーン・トゥ・ビー・ブルー

ボーン・トゥ・ビー・ブルー

  • アーティスト: ベヴァリー・ケニー
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 1999/11/03
  • メディア: CD

 
甘い甘い、ヴォーカルである。
アキュフェーズはこのようなヴォーカルの”色気”を引き出すことが出来る。
 
 
 
 
 
Keeping Tradition

Keeping Tradition

  • アーティスト: Dee Dee Bridgewater
  • 出版社/メーカー: Verve
  • 発売日: 1993/10/19
  • メディア: CD

3曲目のThe Island の息づかいをアキュフェーズはしっかり聴かせてくれる。


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ハイエンドオーディオ [audio]

大阪ハイエンドオーディオショーに行ってきた。

アキュフェーズのブース。

 

良くも悪くもアキュフェーズの優等生的なイメージ。

アキュフェーズというメーカー、皆さん知ってますか?

ケンウッド(旧トリオ)の創設者が自ら作ったケンウッドを捨て、新たに自分の納得する

オーディオを造る為に創業した高級オーディオメーカー。

オーディオ界では世界でも有名な会社なのである。

 

話題のJBLのプロジェクトエベレストを鳴らしていた。

エネルギーも凄いが、繊細な音に驚いた。1セット600万円!


DP78 次回のCDプレーヤーはこれが、欲しい!

 

 

ラックスのブース。

 

ラックスもアキュフェーズと同様に日本が誇るハイエンドオーディオメーカー。

ラックストーンというラックス特有の柔かさがあったのだが、いやにメリハリのある音質!

最近のラックスの音は激変しているような印象が・・・

 

 

エレクトリのブースでみたアンプジラ。非常に興味があるアンプだ。

 

しかし何故か今年のエレクトリのブースにはマッキントッシュを展示していなかった!

 

 

ソナスファーベルのスピーカー。

 

イタリアのメーカーで木工技術は芸術的。

JAZZボーカルを聴くとびっくりする位色気がある。

ぜひ、一度使ってみたいスピーカーである。


 

 

高級品で有名な大場商事といえばジェフローランド、ウィルソンオーディオ、等々・・・
その中で光っているウィルソンオーディオのシステム8

 

いつも感じるのだがウィルソンオーディオの中音域のエネルギーは凄い!
交響曲を鳴らせば圧倒的な音圧である。

 

 

ステラヴォックスジャパンのゴールドムンドも車が買える価格。

 

 

オルトフォンのブース。

 

やはり外せないアナログプレーヤー関係!
新しいカートリッジが欲しい!

 

 

オーディオマニアの集まりである。やはりかなり”イッた人達”も見うけられた。

メーカー担当者に意味不明の事を言って担当者を困惑させてる図は思わず笑いを誘ってくれる。

 

 

 

小学生の時、部屋で音楽を聴いている親父や兄貴のように僕も専用のオーディオが欲しかった。

ある日、従兄弟の兄ちゃんが僕に同情したのか、使ってないステレオカセットをくれた。

この頃はラジカセが普及し始めた頃でラジカセも高価だったがモノラル製のものばかりだった。

従兄弟からもらったステレオカセットもスピーカーは一つだけで、オーディオに接続して使うことを

前提にした製品だった。

 

僕専用のカセットレコーダー! ほんとうに嬉しかった!

 

しかし、モノラルではなく2個のスピーカーを使いステレオで音楽を聴きたい!

 

小学生の僕は街外れの自動車のスクラップ工場でスクラップ車のスピーカーを2本とってきた。

そのスピーカーを贈答用のマスカットが入っていた箱に埋めこみ小型スピーカーを作った。

 

ヘッドフォン端子にマスカット箱スピーカーをつないで音が出たときの感激は今でも忘れられない。

BEATLES の "IN MY LIFE" が左右のスピーカーから分かれて聴こえて限りない音の広がりを感

じたのだ。

 

あれが僕のオーディオの出発点だった。

それから試行錯誤をかさねて現在に至っている。


オーディオには終わりが無い。

高価なものを使えばいい音がでる!と感じている人が多いのだが全くの間違い。

僕も人から「高いオーディオ持っているから、いい音が出るのでしょう!」と言われる事がある。

F1マシンを素人がまともに扱えないのと同様に高級オーディオを扱うのは並大抵の事ではない。

スピーカーを5mm動かしただけで音は激変する。

また、オーディオ同士の相性も重要な問題になる。

一時期、僕はオーディオノイローゼ?になってしまった。

オーディオに神経が過敏になればなるほど、”音質”だけしか聴こえなくなってくる。

時間をかけてやっと気に入ったセッティングが出来たと思っていても、ある時突然その音が嫌になり

全てを崩してセッティングのやり直しを何度したことか!

 

「何の為に大金懸けたんやろ!」と感じて、オーディオが嫌になり何度やめようかと思ったか!

僕は”音楽”を楽しむことをわすれ、”音質”を楽しむことばかりしていたのである。

オーディオマニアには花火の音や、ガラスの割れる音などを楽しむ人達もいる。

これは僕のポリシーに反する!音楽あってのオーディオなのだから!


子供の頃、音質は関係なく音楽を堪能することが出来た。

音の良し悪しは関係なく、よい音楽を自分なりに評価できた。

今、あの頃の様な感性にはなれないが、音楽7割、音質(オーディオ)3割といった感覚で音楽を

楽しんでいる。

 

何百万円もの機器に囲まれている大阪ハイエンドオーディオショー。

毎年訪れる度に小学生の頃作ったマスカット箱スピーカーを思い出す。

 

今、あの時のマスカット箱スピーカーを聴くとどんな音に聴こえるのだろうか・・・・・

 

 

 

 

自分のシステムが1ランク上がったように聞こえるJAZZアルバムの紹介です!

もちろん内容も素晴しいCDです。

 

 

Timeless

Timeless

  • アーティスト: ドン・フリードマン VIPトリオ
  • 出版社/メーカー: Village Records
  • 発売日: 2004/05/19
  • メディア: CD

オマーハキムのキレがいいドラム!

 

ラヴ・レター

ラヴ・レター

  • アーティスト: ロイ・ヘインズ
  • 出版社/メーカー: Village Records
  • 発売日: 2002/12/18
  • メディア: CD

もう、言う事がありません!ロイ・ヘインズの生々しいドラムが全てです!

 

ポップ・ポップ

ポップ・ポップ

  • アーティスト: リッキー・リー・ジョーンズ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
  • 発売日: 1998/03/21
  • メディア: CD

たしか、マークレビンソンの社長のチェックCDだったとか!

選曲がよろしい!

 

プリーズ・リクエスト(紙ジャケット仕様)

プリーズ・リクエスト(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: オスカー・ピーターソン・トリオ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2004/09/01
  • メディア: CD

ジャズ喫茶の定番です!5曲目は毎年ハイエンドオーディオショーでは必ず選曲されます。

 

アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション+1(紙ジャケット仕様)

アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション+1(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: アート・ペッパー, レッド・ガーランド, ポール・チェンバース, フィリー・ジョー・ジョーンズ
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2006/06/21
  • メディア: CD

定番中の定番!ケチのつけようの無い音質と内容!永遠の愛聴盤です。

 

ウッド

ウッド

  • アーティスト: ブライアン・ブロンバーグ, ランディ・ウォルドマン, デヴィッド・ブロンバーグ
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2001/04/25
  • メディア: CD

このCDのベース音は録音技術の頂点でしょう!凄過ぎます!


 
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感謝 [audio]

おかげ様で皆様より100個もniceを頂きました。

何事も長続きしない僕がここまで続けられたのは奇跡です!

これは一重に、皆様の暖かいコメントや応援のおかげです。

そこで皆様に蟹道楽からスペシャルプレゼント!

 

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