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お互いを尊重すること・・・ [JAZZ]

人柄は悪くないし、紳士な態度。

しかし会話をすると話し難い人がいる。

会話のリズムが合わないというか、会話のタイミングがつかめないというか・・・

また、話のリズムではなく会話をしてみて”肌が合わない”という人もいる。

人事部という職業柄、新卒の採用や中途入社の採用で初対面の人と話をする機会が多い。

その時にそういう人に遭遇する事がある。

その場合、何とか相手に合わそうとするのだがなかなかこれが難しい。

”鏡の原則”なのか、そういう場合は相手の人も同様に感じるようだ。

そして、その辺を敏感に察知して会話を会わせようとしてくれる人も多い。

たまに全く”空気を読む事なく”自分のペースで喋りつづけられる人もいる。

ふつうの出会いなら、「この人とは合わないな!」で済ませられるが、人事部の立場で採用

という仕事では簡単にはいかない。

こちらもより良い人材を求めている訳だし、相手の人も就職という人生で最も重要な選択

をしている訳だから、失礼があってはいけない。

また、相手の方に悪い印象を与えたら、僕個人ではなく会社の悪印象を与えてしまう。

 

 

パットメセニーというギターリスト、誰もが認める素晴らしいギターリストである。

CDの売上もたいへんによいし、僕も結構CDをもっている。
 
しかし正直、今一歩”のめりこめない”のである。

たいへんに素晴しい音楽を造っていることは十分に解っているのだが、何か馴染まないの

である。

但しパットメセニーの音楽は僕にとって「会わせようとしてくれる」音楽なのだ。

 

Travels

Travels

  • アーティスト: Pat Metheny Group
  • 出版社/メーカー: Ecm
  • 発売日: 1986/08/01
  • メディア: CD

パットメセニーの中では一番よく聴いたアルバム。
LIVEアルバムなので、ストレートなパットメセニーを聴く事ができる。
たいへんに叙情的できれいな音楽である。

 

 

Secret Story

Secret Story

  • アーティスト: Pat Metheny
  • 出版社/メーカー: Geffen
  • 発売日: 1992/07/14
  • メディア: CD

このアルバムは壮大なスケールのアルバムでアルバム全体としてはちょっと引いてしまうのだが、
8曲目の"always and forever"!!! こんなに美しい曲はめったにない。
初めてこの曲を聴いた時、ゾクッとして鳥肌が立った。
このような曲を書くからパットメセニーから離れられない。

 

一方、ブラッドメルドーという若手の有望なピアニストがいる。

このピアニストの評価も凄いもので、もちろんファンも多いしCDもよく売れている。

このミュージシャンも素晴しいことは十分に解るのだが、やはり馴染めないのである。

僕にとってブラッドメルドーはパットメセニーと違って「自分のペースで喋りつづけられる」感じの

音楽なのである。

もっとはっきり言えば”肌が合わない”ミュージシャンなのだ。

 

プレイシズ

プレイシズ

  • アーティスト: ブラッド・メルドー, ラリー・グレナディア, ホルヘ・ロッシィ
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2000/09/13
  • メディア: CD

このアルバムのように過剰な”ひねり”が無いアルバムを出して欲しい!

 

 

パットメセニーにしてもブラッドメルドーにしても”ひねり過ぎ”のように感じるのだ。

野球のピッチャーでいえば、素晴しいストレートを持っているのに、変化球ばかりで勝負している

ようで面白くない。

まっ、それが素人の僕の考えと”一芸に秀でたミュージシャン”の考え方の違いだろうが・・・

 

 

今日、タワーレコードの試聴コーナーでこの二人のデュオアルバム”METHENY MEHLDAU”

を聴いた。

Metheny Mehldau

Metheny Mehldau

  • アーティスト: Pat Metheny, Brad Mehldau
  • 出版社/メーカー: Nonesuch
  • 発売日: 2006/09/12
  • メディア: CD

 

このアルバムが出ている事は知っていたが、何分メセニーとメルドーのアルバムである。

正直、このCDを僕は聴く前から引いていた。

しかし、聴いて驚いた。

素晴しく美しいアルバムなのだ。

くせ者同士が相手に気を使い、お互い一歩引いて創ったアルバムという感じなのだ。

そもそも、二人とも名高い素晴しいミュージシャンなのである。音楽の質が悪いわけが無い!

”ひねる”こと無く、持ち前のストレートな演奏を聴かせてくれる”大人”の音楽なのだ。

試聴盤を3曲目まで聴くことなく購入してしまった。

実社会と同じように音楽の世界でも、相手を尊重し合ってこそいい仕事が出来るという典型的な作品だった。

 

 

さて、今年は好景気もあってか、今年は新卒の内定辞退がたくさんあった。

会社のお偉いさん方は、時代の流れを読んでいないのか「採用してやる!」というスタンスで

新卒の学生や中途入社の希望の方々に”役員面接”を行っている。

お互い尊重し合った採用活動をしなければせっかく「興味を持って当社を受けに来て頂いた人達」

の”縁”を自ら切ってしまうことになってしまう。

リクルーティングは採用している側の立場が決して強い訳ではない。

 

僕はもちろんの事、採用に関係している全員が受験者に”評価”されているのである。

 



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コメント 18

たいへー

分かる気がします。 
私も仕事上、お客様と接する時間が長いので、
合う・合わないは出てきます。 区別をしてはいけないのですが、
どうしても合わない場合はありますね。 私たちの業界では、
「自分の嫌いな人がお得意様になるようになったら、一人前」
と言う言葉があります。
何につけても、楽な仕事はないということでしょう。(笑
by たいへー (2006-10-31 07:48) 

koto

いるね~。いっぱいいる、そういう人!
・・・・ということは、私がそういう人かも・・・
来年、次男が面接に行ったときにはよろしくおねがいしますね!!
by koto (2006-10-31 07:55) 

かおり

人事のお仕事ご苦労さまです♪
どんな場面でも人と人が向き合うことには難しさがあります
単にフィーリングだけではないのでしょうけれど、個人的な「好き、嫌い」
という感情も当然顔を出します
でもこの記事を読ませてもらって、蟹道楽さんがとてもバランス感覚のある
ステキな方だということが改めて分かりましたよ☆
相手を尊重すること、立場がどうあれ「謙虚さを失ってはいけない」ということ
これは私の人生の師に教えていただいたことです^^
それにしても、2人のミュージシャンのお話、分かりやすくて面白かったです!
あ~次の記事はまた10日後かぁ・・・・(笑)
by かおり (2006-10-31 08:46) 

norman

↑↑↑上のコメントにびびってしまったよー。おらも10日振りだもん。
では、静かにボソボソとコメント。。。。。
恋愛も同じだろうけど、最終的には、誠意があれば「地で行く」のが
正解なんだろうね。。。けど、時々、嫌われてしまうよなー。
そんな時、しょうがないから、「地を磨こう」と自分を慰めるのよね。。
by norman (2006-10-31 20:50) 

(。・_・。)2k

人事の仕事って大変なんですね
確かに蟹道楽さんの人柄を感じます
スマートなイメージですね物腰が(。・_・。)
by (。・_・。)2k (2006-10-31 22:38) 

蟹道楽

たいへーさん
たいへーさんの仕事に比べれば僕の仕事はまだまだ楽でしょう。
たいへーさんは少なくとも一対一で40~50分は接客するわけですから。
常連のお客様でも”合わない”方はいらっしゃるでしょうし・・・
やっぱり、たいへーさんはプロですね。
by 蟹道楽 (2006-11-01 00:13) 

蟹道楽

kotoさん
次男さんは就職活動ですか。
よいタイミングだと思います。
これから3年は売り手市場です。
この3年間位は周りの友達に影響されることなく、焦らず、じっくり構えて丁寧な就職活動をされた方が得策です。
by 蟹道楽 (2006-11-01 00:18) 

蟹道楽

青い花さん
あまり褒めないでくださいよ!
褒められることに慣れていないので、恥ずかしいです。(笑)
採用活動はある意味、営業だと思っております。
自分の会社を理解して頂いて、”是非当社に来てください!”と頼み込むわけですから。(ある意味その人の人生をかけてもらうわけですから!)
また逆に、会社にとっても非常に高価な買物になるわけです。
採用した学生が定年まで働いたとしたら、2億円位の給与を支払うわけですから、やっぱり慎重になってしまいます。
by 蟹道楽 (2006-11-01 00:30) 

蟹道楽

normanさん
お久しぶりです。
「誠意」で頑張っていましたが、ほとんどモテなかった蟹道楽です。
「地で行く」というのは解っていますが、つい飾ってしまってました(そしてすぐにメッキが剥がれてしまってました)
「地を磨く」・・・
いやいや、normanさんは十分に魅力的ですよ!
by 蟹道楽 (2006-11-01 00:49) 

蟹道楽

(。・_・。)2k さん
物腰がスマートなイメージ・・・
いえいえ、全くスマートではありません!(断言!)
結構、気が短いのです。
しかし、精神年齢が若い(アホということ)ので、学生気分で学生さんと一緒に
アホな話で盛り上がれます。
by 蟹道楽 (2006-11-01 00:55) 

megumi

蟹道楽さま@お仕事お疲れさまです。。。
ストレスをためないように@音楽を聴いて
リラックスしましょう*****
音楽好きで@楽しい蟹道楽さまなら@@@
みんなの人気者でしょうね。
by megumi (2006-11-01 01:30) 

moon

蟹道楽さんはとっても優しくて思いやりのある方なので、面接に来られた方はラッキーですね。人のことを思いやる暖かい気持ちが伝わってきました。
明るいし、楽しいし、上司だったらなぁ・・・と思います♪
そうしたらロックの話もできますね^m^
by moon (2006-11-01 13:42) 

蟹道楽

megumiさん
僕のストレス解消法は就寝前に水割りを飲みながら音楽を聴くことです。
このおかげで一日の疲れや嫌な事の大体は忘れてしまいます。
・・・お酒の力が大きいかも!!!
by 蟹道楽 (2006-11-01 20:23) 

蟹道楽

moonさん
褒め過ぎですよ。
決してそんな立派な者ではありません。
僕としては明朗闊達なmoonさんと一緒に仕事をしたいですね。
それこそ、ROCKの話で盛り上がり仕事も、はかどるでしょう!
by 蟹道楽 (2006-11-01 20:28) 

ベアトラック

ご無沙汰してます。大阪出張から戻って以来、最近は仕事が忙しくて、こちらにもお邪魔する回数が減っていて残念です。
道頓堀も良かったですが、通天閣のまわりの新世界・・・また是非とも行きたいですね(笑)
人事部のお仕事、大変ですね。頭が下がります。
by ベアトラック (2006-11-03 17:04) 

蟹道楽

ベアトラックさん
お仕事おつかれさまです。
忙しい事は何よりです。
新世界がお気に入りですか!
他の地にはない独特の雰囲気を持ってますからね。
by 蟹道楽 (2006-11-05 02:02) 

鯉三

人事部ですか!それはまた大変なお仕事ですね。
ある意味嫌われる立場でもありますよね。
わたしも台湾に来て、なぜかそういう立場になってしまったのですが、人を面接だけで判断するのは難しいものです。付き合ってみてわかってくることが圧倒的に多いわけですし、気が合うことが一緒に仕事をする上では必ずしもベストではないということもよく分かりました。

ところで、パットとメルドーの新作、わたしも驚きました。特に二曲目なんかの爽やかさ、みずみずしさは、パットの初期の頃を彷彿させますね。素晴らしい作品だと思います。
by 鯉三 (2006-11-12 21:58) 

蟹道楽

鯉三 さん
こんばんは。
その通りです。嫌われる部署です。
評価制度を採用しているのに、必ずといっていいほど不公平が出てきてしまいます。(役員の満足だけの建前の評価制度ですから・・・)
一生懸命頑張って成果を上げても、社内営業している者が勝ってしまう・・・。
なんとか打開しようと頑張っておりますが、何分力足らずなもんで。
会社の社員みんなが気持ちよく仕事が出来る環境を提供するのが我々の仕事なので、一生懸命フォローするようにしております。

パット&メルドーの2曲目!同感です。ストレートなパットのギターは本当に凄いです!
by 蟹道楽 (2006-11-13 00:23) 

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