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Zeppelin 号は健在だった [ROCK]

僕が高校時代「ヤンキー系スタイル」の高校生が結構いた。
短ランと呼ばれる短い学生服に、3タック以上のダブダブのズボン。

            


いわゆるビーバップハイスクールスタイル。

僕の通った高校は特徴のない普通科でおとなしい高校生が多かった。
といっても、やはり何人かの”目立ちたがりのヤンキー系”の奴もいた。
ただし、”本物のヤンキー”とは程遠い「根性なしのヤンキーもどき」なのだ。

たまに彼らは地元では有名な強豪の高校の”ホンマもんヤンキー”にメンチを
切ってしまいボコボコにシバかれている事もあった。
その結果、”ヤンキーもどき”が泣いている姿は実に哀愁漂うものがあった。

しかし、大学生になると彼らは、あっさりとヤンキーを卒業していった。
友人の金持ちのアホ息子は高校時代パンチパーマーでうんこ座りをしていた。
しかし、久しぶりに会って、その豹変振りに驚いた。
このアホ息子、サーファーカットでワーゲンゴルフを乗っていたのだ。

高校卒業と同時に”ヤンキー系”も卒業しないとカッコ悪いようだ。

彼らが口をそろえて言っていたことがある。

「エエ年して、もうヤンキーなんか出来るか!」

 


僕は中学、高校時代、ロックがないと生きていけなかった。

しかし「将来はジャズかクラシックファンになりロックは聴かなくなるだろう」と感じ
また「ハードロックを要求するのは若いある一定の時期だろう」と考えていた。

その頃は、まさか僕が40半ばになる現在までローリングストーンズが現役で
活動しているなど想像もしなかった。

ロックミュージシャンが60歳を過ぎて生きているとは思わなかったのだ。

「ロックミュージシャンたるもの老衰で逝くことは情けない!」

「そもそもロックミュージシャンはドラッグ等で変死するものだ。」

その様な最期を迎える事が「ロックらしい!」と思っていた。


高校2年の時、ジョンボーナム(D)の突然死でレッドツェッペリンが解散した。
大好きだったバンドの解散をリアルタイム体験したのは初めてだった。
ドラマーなんか誰でもいいからツェッペリンを存続してもらいたいと思った。
しかし、ボーナム以外のドラマーは考えられずツェッペリンは消滅してしまった。

”ロックは短命!”という事を肌で感じたものだった。
ツェッペリンの解散は僕にとってかなりショッキングなことだった。
結局、解散を境に僕にとってツェッペリンは過去のバンドになってしまい
以前のように”心を躍らせて”ツェッペリンを聴けなくなってしまった。

その後もツェッペリンの未発表盤やDVDは発売され続けた。
購入はするが、一種のノスタルジーに浸るような感覚でそれらを鑑賞していた。


レッドツェッペリン、一夜限りの再結成!

昨年、アトランティックレコードの企画としてのイベントがあるという事を知った。

このときは「ホンマかいな?」と信じられない気持ちだった。

問題のドラマーはジョンボーナムの息子が参加するらしい。

ジョンボーナム抜きのツェッペリンなんかありえないのに・・・
ジミーペイジも年を取ってモウロクしたのか・・・
それとも、いよいよ貯金が無くなってしまったのか・・・

そして、一番気になっていた事は・・・

この年になってツェッペリン(ハードロック)を演るのか???

昨年、テレビでイーグルスの再結成コンサートを観た。

「何とカッコ悪い!」

年を取ってジジイになったイーグルスのライブを観た正直な感想である。

再結成してリリースしたニューアルバムは良いアルバムだった。
しかし、コンサートのような視覚的なものに限っては衰えを感じてしまった。

しかしながらイーグルスの場合は大人のPOPSというイメージがある。

一方、ツェッペリンの場合はハードロックなのだ。

ネット等の記事でみたジミーペイジ(64)は白髪の老人と化していた。

     

初老のジミーペイジを見て「情けない事にならなければいいが」と一抹の不安がよぎった。


このような事もあって再結成は複雑な気持ちだった。

先日、音楽雑誌でツェッペリンのコンサートの記事を読んだ。
ロンドンでのツェッペリンのコンサートはプレミアムチケットだったらしい。
そして記事はこのコンサートをかなり絶賛していた。
コンサートはカメラチェックも無くカメラの持ち込みし放題だったらしい。
そしてその映像がYouTubeにかなりアップされているとのこと。


やはり気になって、Youtubeを観てみた。

オープニングから録画されたこの映像。

素人が2階席から盗み撮りした映像である。

しかし僕はプロショットとは違うこの映像にかなりのリアリティーを感じてしまった。

「はやく出てきて演奏してくれ!」とオープニングを待っている気分になっていた。

この緊張感、まるで僕は会場にいるような錯覚をおぼえた。


ツェッペリンのライブビデオを何十回もみているが、このように会場にいるかのような
気持ちになったのは初めてだった。

そしてメンバー紹介の後、演奏が始まった瞬間に鳥肌が立ったのだ。

高校時代、大好きだったツェッペリン!

あの頃、一番ライブを見たかったバンドだった。

消滅してしまったこのバンドを二十数年越しに観たような気がした。


深夜12時頃から観始めたYoutubeだが、この時のライブ映像をほとんど観てしまった。

ツェッペリンは思い入れの強いバンドだが、今となっては高校生の時のように興奮して
聴くことは考えてもみなかった。


ハードロックは、”ヤンキー”のように「ある時期の一過性の音楽」と考えていた。


僕はずっとツェッペリン(ハードロック)を見くびっていたのかもしれない。

初めてツェッペリンの「Presence」を聴いたとき鳥肌が立ったことを思い出した。

   

Presence

Presence /  Led Zeppelin

  •  ROCKと言えば「Presence」!!! 
  •  蟹道楽が保証する?アルバム


 

一度もライブに行くことが出来なかった思い入れの強いミュージシャン。

ROCK では

The Beatles, John Lennon, Led Zeppelin ・・・
 
Jazz では

Bill Evans, Thelonious Monk, Hank Mobley・・・
 


もしかして僕はツェッペリンをまだ観ることができるかもしれない。

 

おまけ ~

 

1971年、大阪フェスティバルホールでの伝説的なライブ。
4時間ノンストップのライブはツェッペリンファンの間では有名な話。

もちろんブートレッグ盤のため、音質の悪さにはご了承を
Immigrant Song  /  Led Zeppelin

 


もう一曲、同日に演奏された珍しい曲を!
Smoke Gets In Your Eyes /  Led Zeppelin

 


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ベアトラック

おおっ~と、久々の一番乗り!(笑)
実は・・・正直に言いますが・・・僕は、老衰を希望するロック好きです(爆)
まずは、飛行船の無事な再フライトに、大きな拍手を送りたいです。
ロバート・プラントの為にキーを下げたりetc・・・色々と紆余曲折はあったようですが、リハーサルも入念に行なわれ、非常に素晴らしいコンサートだったようですね。
世界中を飛び回って、日本にも着陸して欲しいのですが、ロバート・プラントが女性ボーカリストとデュエット(甘ったるいMTVのPVを、サンタフェで毎日見ましたよ~)をしていて、その契約が満了するまでは、フライトが出来ないようです。実現したとしても、今年の暮れ辺りでしょうかね。
高校生の頃、お小遣いが限られていたので、友達からレコードを借りたり、テープに録ってもらったりして聴いていました。
現在、CDで前作品を買い直しています。リマスターのライブ2枚組は、非常にお勧めですよ!僕も、40代後半になって、熱心にまた聴き直すとは思ってもいなかった一人です(笑)
by ベアトラック (2008-02-11 07:50) 

shige

 71年初来日の時、レコード会社の「Rock Age」キャンペーンでZeppelinのチケット当選。なぜか広島公演でした。
 1曲目の"Immigrant Song"のいきなりの雄たけびに鳥肌がたったのをハッキリ憶えています。
 ユースホステルに宿泊したので、門限のためアンコールが聞けなかったのが心残りでした。当時はチェックがゆるかったので録音したカセットを持っていたのですが、行方不明です。
 あれから30年以上の月日が過ぎ、まさかこんな映像が見られるとは。
by shige (2008-02-11 14:53) 

鯉三

昨年ロンドンでのコンサートがあった直後からずっとYouTubeをチェックしていました。次の日にはもういくつか動画がアップされていました。わたしもかたっぱしから動画をあさりました。「カシミール」の演奏が特にいいと思いました。今のロバート・プラントのヴォーカルのコンディションには合っているのでしょうね。同僚のカナダ人が気をきかせて(?)、ブートレグのダウンロードの方法を教えてくれました。

以前教えていただいた『Presence』はCDを買いました。やはり「アキレス最後の戦い」はすごいですね。10分という曲の長さをまったく感じないままに最初のギターのフレーズに戻ってくるところは鳥肌が立ちました。一編の短編小説や映画を見終わった時と同じ感動を覚えました。しかし疾走感はまさにロックでしか味わえないものでした。

そんなこんなで、買う必要もないベスト盤『Mothership』まで買ってしまいました。ロックは大人になってから聴く音楽ではないかと思ってしまうくらい、はまっています。実際今の時代の若い人にこういう音楽を受け止めることができるのだろうかと疑問に思うのです。
by 鯉三 (2008-02-11 22:16) 

かおり

蟹道楽さんの思い出の学生服かと思いました^^
そんなスタイルが流行っていましたね~
私はそのような服装の乱れを取り締まる風紀委員でしたけど♪

つい先日、朝の情報番組でジミーペイジが
司会者にサイン入りCDをプレゼントしている場面を見ました
あ!手渡しではなかったですけど・・・

蟹道楽さんの"アイドル"が健在で良かったですね★
by かおり (2008-02-11 22:24) 

ぐれなでぃん

ツェッペリンといえば『天国への階段』しか知らないワタクシです。。。
梯子して最後に行き着くお店でよく流れていた記憶がありますが・・・
でも、この曲は通の方には不評らしいですね(^_^;)
私の高校では短ラン派と長ラン派がいましたねぇ・・・懐かしい.。o○
そして女子!今じゃ考えられない程、スカート長っ!でした。。
by ぐれなでぃん (2008-02-12 00:23) 

たいへー

私の感覚では、ヤンキーは「ロックンロールもどき」で
盛り上がっている・・・である。
何十年ぶりのコンサート・・・確かに怖いね。
でも、イメージが壊れなかったのだから良しとしましょう。
ロックは短命・・・でも、思いはいつまでも残る。
大人になって、またあの頃の夢を見れたことは、
とても気持ちがいいかもね。
by たいへー (2008-02-12 16:17) 

蟹道楽

ベアトラック さん
昔と違ってロックミュージシャンには長生きしてもらいたいと思うようになりました。
書いた通り、ツェッペリンの再結成(一夜限りでも)冷めた目で見ておりました。
しかし、現実に”生きているツェッペリン”をみてしまったら興奮してしまいました。
まだまだ、僕の体にはツェッペリン魂が息づいているのに気づきました。
The Song Remains the Sameに関してはLP、CD、紙ジャケリマスタリングCD,そしてこの度にの完全盤とすべて所有しています。
最近発売された完全盤は何をいっても未発表のSince I've Been Loving You 、Over The Hills 、The Oceanが追加されているのが嬉しいですね。
by 蟹道楽 (2008-02-13 00:54) 

蟹道楽

shige さん

ご訪問&貴重なコメントありがとうございます。
ツェッペリンのライブを体験されたとは!何とも羨ましい話ですね。
71年といえば僕はまだ小学生でしたので、ツェッペリンはおろかロックすら知らない時期です。
リアルタイムでツェッペリンを体験したのも本当の晩年のツェッペリンです。
もっと初期から、リアルタイムでツェッペリンを体験したかったですね!
by 蟹道楽 (2008-02-13 00:56) 

蟹道楽

鯉三 さん
ツェッペリンの歴史を紹介したようなライブですね。
「In Through the Out Door」以外のアルバム全てから選曲された構成は見事です。
やはり盛り上がりからいえばⅣからの選曲が多いのは当たり前でしょうが
鯉三さんのおっしゃるKashmirの入っているPhysical Graffitiから3曲も演奏
しているのが、くすぐられますね。
僕はHouses Of The Holy 、Physical Graffitiの頃の雰囲気が大好きです。
あと、For Your Lifeはブートでも聴いたことがありませんでした。
『Presence』の感想まで頂きましてありがとうございます。
初めて「Achilles Last Stand」を聴いた時、ヘッドホーンで大音量で聴いたのを憶えています。
鯉三さんと同じようにイントロとエンディングのギターで泣きました(笑)
この曲は高校生の時、一日中頭の中から離れなかった時期があるほど思い入れの強い曲です。
最近の若者から受け入れられるか否かは解りませんが、頭の悪い某女優に”私の音楽のルーツがつぇっぺりん!”とか言って「ファッションの道具として」ZEPPELINの名前を使われるくらいですから、インテリバンド?としても評価されているのではないでしょうか(笑)
by 蟹道楽 (2008-02-13 01:05) 

蟹道楽

風紀委員さま

僕の高校は結構自由だったので、青い花さんのような厳しい風紀委員の方々
の記憶はございません。
僕も、実に真面目な学習態度で真面目な生活をしていた真面目な高校生でした
ので風紀委員の方々のお世話にならなかったのでしょう~♪♪♪

JIMMY PAGEのサイン入りCD・・・
微妙ですね~
JEFF BECKのほうが欲しいような・・・
ただ、JIMMY PAGEに目の前で手渡しされた暁には感激のあまり気を失うかもしれません。
by 蟹道楽 (2008-02-13 01:06) 

蟹道楽

ぐれなでぃん さん

そうですね~
昔の怖い女子高生は地面に付くくらいの長さのスカートでしたね。
それに比べれば最近の女子高生のスカートの短さは嬉しい限り、・・・いえいええ・・・・・
失礼致しました。
>>『天国への階段』が不評・・・
そんな事はありえません!
名曲です!
ZEPPELINファンの言葉ではありません!
by 蟹道楽 (2008-02-13 01:12) 

蟹道楽

たいへーさん

ホントにコンサートの話を知った時は・・・
「やらなければいいのに・・・」と思っておりました。
が、youtubeの映像を観ればみるほどハマってしまいました。
「懐メロ!」と言われれば言い返せませんが、「懐メロ」は爺さまがメロディーを口ずさみながら、気持ちよくなるものです。
この度のZEPPELINは興奮してしまいました!
このバンドは生きている!と感じましたので個人的には「懐メロ」ではありませんでした。
しかし、夢を見ることができたのは確かです!
by 蟹道楽 (2008-02-13 01:18) 

蟹道楽

xml_xsl さん
ありがとうございます。
by 蟹道楽 (2008-02-13 01:18) 

koto

リズム感悪い私ですがノレますね~
やかましいだけの音楽って思ってた時期もあったのに。
何となく買って聞いてないアルバムあります。
by koto (2008-02-15 10:18) 

蟹道楽

koto さん
EW&F、RCサクセッション、そしてツェッペリン!
kotoさんは僕にとって重要なミュージシャンを良くご存知のようですね!
リズム感がどうのこうのというより、”玄人”ですよ!
by 蟹道楽 (2008-02-18 00:49) 

蟹道楽

nicoさん
ありがとうございます。
by 蟹道楽 (2008-02-18 00:49) 

ab-ovo

確かに一理ある・・。今回の再結成はアトランテックの会長の為にって事でしたが出来れば伝説は伝説のままっでって事に・・・。
by ab-ovo (2008-02-20 10:10) 

びっけ

私も、(今さら再結成しなくても・・・)と思っていた一人です。
でも、でも、なかなかどうして!
全然、カッコイイじゃないですか!
老舗の味わいというか、それでいてロック・スピリッツ健在というか、感激しました。
思わず、LPの『Presence 』を引っ張り出してきて、聴いちゃいました!
by びっけ (2008-02-20 22:13) 

蟹道楽

ab-ovo さん
遅くなって申し訳ございませんでした。
もう、20年以上前から、伝説としかとらえていませんでした。
しかし、映像を見ると「まだ、イケるではないか!」と思ってしまいました。
by 蟹道楽 (2008-03-01 11:37) 

蟹道楽

びっけさん
遅くなって申し訳ございませんでした。
僕もZEPを純粋にカッコイイと感じました。
しかし、それよりもカッコイイと思ったのは”びっけさん”です。
僕の周りの女性でPresence (それもLP)を持っていたのはびっけさんが初めてです!


by 蟹道楽 (2008-03-01 11:41) 

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